弦の種類を頭に入れる
ブロンズは銅
スチール弦(アコースティックギター)は大まかに分けて二種類あります。
ブロンズ弦とフォスファーブロンズ弦です。
価格を基準にするならばブロンズ弦の方が安価で手に入れやすい弦と言えます。
さて、小学校の理科の実験を思い出してみましょう。
ブロンズとは銅で、化学記号は”Cu”です。
身近なものだと十円玉が銅ですね。
新しい十円玉はピカピカしています。
古い十円玉は錆びて、茶色になっています。
同じようにギターのブロンズ弦も錆びます。
つまり、ブロンズ弦は安い分、劣化も早く訪れるのです。
フォスファーブロンズ弦の方がいいのか?
フォスファーブロンズ弦はブロンズ弦にコーティングが施されています。
もちろん”錆び”を防止するためです。
よって、フォスファーブロンズ弦の方が長持ちします。
つまり、錆びにくくなります。
しかし、弦は長く時間、張ると反動がなくなります。
たとえ、練習が終わるたびに弦を緩めていても大して変わりません。
医療で例えるなら延命措置です。
なお、プロミュージシャンはたびたび弦を交換します。
練習量が非常に多いので、劣化も早くなるためです。
従って、錆びる前に弦の反動がなくなってしまうのです。
肌でいうと五十代ぐらいの肌でしょうか。
やはり、赤ちゃんのようにハリのある新しい弦の方が音がいいのです。
初心者にぴったりの弦とは?
弦の太さがポイント
弦の素材以上に重要なのは太さです。
アコースティックギター奏法はピッキングとフィンガーピッキングがあります。
特にフィンガーピッキングの奏者は太さに敏感です。
指先で弾いているのですから、当然です。
少し弦が太くなっただけで”違和感”を感じます。
初心者はギターに慣れていないのでうまく演奏できません。
太さ以前にコードを押さえるのに必死だからです。
それにも関わらず、より腕の力を使う太い弦を購入してしまうと演奏しづらくなります。
最初は細めの弦から入ると上達も早いでしょう。
太い弦は何がいいのか?
簡単にいうと音が太く、鋭くなります。
微妙な違いなので最初は分かりません。
細い弦は繊細で柔らかいイメージです。
曲やバンドのスタイルによって使い分けるといいでしょう。
しかしながら、演奏の途中で弦の交換はできません。
いろんな弦の太さを試しながら自分好みの弦を探求するといいでしょう。
たいていの楽器店では、値札のところに弦の太さが記載されています。
一番太い六弦を基準に太さを選ぶといいでしょう。
なぜなら、ダウンストロークで最初に当たる弦だからです。
よって、太さの違いを実感しやすいのが六弦となります。
フィンガーピッキングでも親指で六弦を弾くので参考になるでしょう。
本番では、どの弦を使ったらいいの?
練習用と本番用
練習用の安価な弦と本番用の高級弦を決めておくといいでしょう。
わからないうちは同じで構いません。
やはり高価格の弦は音色が鮮やかです。
本番の一週間から三日前に新しい弦へ交換するのが一般的です。
また、練習時に弦が切れたときのために予備の弦も買っておくといいでしょう。
練習をブロンズ弦、本番をフォスファーブロンズ弦と使い分けてもいいですね。
一方で弦の太さは同じ方が有利です。
弦の太さは素材以上に演奏、とくにピッキングに影響します。
ほんの小さな差ですが、演奏に大きな影響を及ぼします。
自分好みの太さが決まったら、メモしておくといいでしょう。
それで演奏の良し悪しが左右されます。