「KANA-BOONのGO!GO!5周年!」最終シーズンに突入!
傑作音源を次々と送り出すKANA-BOON
「KANA-BOONのGO!GO!5周年!」企画もいよいよシーズン5に突入。
その間KANA-BOONはCD4作、映像作品1作を立て続けに発表してきました。
特にコンセプトEP作品『アスター』&『ネリネ』はKANA-BOONの新境地を切り開く傑作。
多方面から高評価を得てきました。
怒涛のリリースラッシュも最終局面を迎えたKANA-BOON。
『ハグルマ』
『ハグルマ』はKANA-BOONの12thシングルにして初期衝動に溢れたロックチューンです。
アートワークもバンド史上もっともダークなデザインになっています。
タイトルにもなっている歯車で形成された不気味なピエロ。
果たしてその意味するものとは何なのでしょう?
アニメ「からくりサーカス」第2クールOP曲
実は『ハグルマ』はあるアニメ作品の世界観と深い関係性を持って制作されています。
その作品は「うしおととら」の作者 藤田和日郎の大人気作品「からくりサーカス」です。
2018年からアニメ放映が始まった「からくりサーカス」。
その第2クールのオープニング曲がKANA-BOONの『ハグルマ』なのです。
「からくりサーカス」のストーリーにはネタバレを考慮し触れません。
しかし作品の中で「サーカス」「ピエロ」「操り人形」が重要なモチーフとして使用されています。
さらに「逃げ出す」か「生きる」のかの選択も重要なキーワードです。
谷口鮪は原作漫画からのファンということからそのテーマ設定を忠実に表現。
さらにメジャーデビュー5周年を迎えたKANA-BOONの現在の姿を重ね合わせています。
MVをチェック!
ロックバンドとしての存在感、「からくりサーカス」とリンクした演出
疾走感と重厚な演奏が『ハグルマ』の醍醐味です。
ショート・ヴァージョンが公開されているMVをチェックしてみましょう。
KANA-BOONのロックバンドとしての存在感を感じさせる映像がそこには残されています。
また随所に「からくりサーカス」の世界観とリンクした演出も。
サーカスで使用されるファイアー・リングのオブジェを前に演奏するKANA-BOON。
恐ろしい形相のピエロが不気味な笑みを浮かべています。
からくり人形のようにヒモで操られる演出も「からくりサーカス」の重要な要素です。
ここからは『ハグルマ』の歌詞を紐解いていこうと思います。
回る『ハグルマ』
お得意のダブルミーニングで始まるオープニング
咲かすか枯らすか現在
燃えるように陽が沈む
歯車が回る
出典: ハグルマ/作詞:谷口鮪 作曲:谷口鮪
谷口鮪自身がファンだと公言する「からくりサーカス」。
これまでも「NARUTO -ナルト- 疾風伝」など多くのアニメ作品に関わってきた経験が活かされます。
アニソンの王道としてのサビから始まる展開を押さえるあたりはさすがです。
問題は作品の世界観とバンドのアイデンティティを歌詞でどのようにリンクさせるのか?
ここを中途半端にしてしまうと楽曲のクオリティが著しく低下してしまうのです。
しかしそんな素人の心配は杞憂だったのでしょう。
天才ソングライターの谷口鮪は得意のダブルミーニングを使用することでより深い世界観を表現。
『ハグルマ』の最初のフレーズはどう考えても「サーカス」と聴こえるように制作されています。
ここで「からくりサーカス」のファンも安心して作品にのめり込むことができるというわけです。