阿部真央【17歳の唄】歌詞の意味を考察！押し寄せる不安はどうすれば消える？これが大人になるってこと？

正しさの基準が分からないまま、大人になることへの恐怖を抱えている主人公。

しかし、実は怖いのはそれだけではありません。

2番では子供の頃の感覚を失いかけた自分自身へ失望している主人公に注目してみましょう。

サビからは大人たちも大切なことを教えられるはずです。

大人になることが怖いとはいえ、主人公はもう17歳。

少しではあっても大人の世界に足を踏み入れています。

その証拠として、子供の頃には確かにあった感覚が失われていることに気がつくのです。

論理的でもなく生産的でもないことに喜べた子供の頃。

私たちはみんな、新鮮な気持ちで世界を見ることができました。

しかし、年齢を重ねる毎に見るすべてのものが新鮮味を失い、人は有効な時間を過ごそうとしてしまいます。

主人公はそれすらも怖いのでしょう。

責任をとること、そしてどんどん子供の頃の感覚をなくすこと。

何だか自分が純粋ではない、汚い存在になっていくような感覚に陥ってしまうのです。

そして、また主人公は大人から辛辣な言葉を受けます。

大人たちは若者に諭すような気持ちで、歌詞と同じような言葉をかけてしまいがち。

けれど実は若者自身もそんなことは全部分かっているのです。

分かっている上で悩んでいることを、本来周りの大人たちは理解してあげなきゃいけないはず。

そしてその心に寄り添い、自分の不安はどう解消したのかを教えてあげなければいけないのです。

大人はこの歌詞にそんなことを教えてもらえるのではないでしょうか。

最後は、主人公から大人たちへの訴えが描かれています。

これまで主人公に「もう子供じゃないんだから強くなれ」という趣旨の言葉をかけ続けてきた大人たち。

けれど、子供と大人の境界線はそんなにハッキリしているものなのでしょうか？

また、自分が大人になろうと決意した瞬間に恐怖も不安もなくなるものなのでしょうか？

主人公が歌詞の中で訴えかけた問いに、大人たちはきっと答えられないでしょう。

言葉に詰まってしまうはず。

何故なら大人だからといって強いわけでも、自分自身をすべてのことから守れるわけでもないからです。

子供の頃の感覚をすべて忘れてしまった大人には、絶対この気持ちは分からない…。

最後の1文は若者から大人たちへの失望が込められた捨て台詞です。

この楽曲はただ若者たちの心に寄り添っただけの作品ではありません。

あなたは若者たちから失望される大人になってはいませんか？という大人に対する一種の警告。

ぜひ、【17歳の唄】を聴いて自分自身の心の中を覗いてみてください。

それでは最後にティーンの代弁者・阿部真央の名曲をいくつかご紹介します！

今回ご紹介した【17歳の唄】同様、心に刺さる楽曲ばかりです。

まず最初にご紹介するのは、2010年にリリースされたシングル【19歳の唄】です。

阿部真央の楽曲には【○○歳の唄】というタイトルの作品が、4つ存在しています。

その中で第3作目がこの【19歳の唄】。

17歳は大人かといわれるとまだまだ子供な感じがしますが、19歳だと圧倒的に大人だと思う人が多いでしょう。

そのため歌詞に登場する主人公も【17歳の唄】と比べると少しやさぐれた感が出ています。

ついに自由を手にしてしまった若者はどんな毎日を過ごしているのでしょうか？

ぜひ、以下の記事で歌詞をチェックしてみてください！