中島みゆき「銀の龍の背に乗って」
「銀の龍の背に乗って」は、2003年7月23日に発売された、中島みゆきの38作目のシングルです。3年前にリリースされたシングル「地上の星」が大ヒットしたために、シングル年間売り上げランキングで両作とも50位以内にランクインしました。
また、主題歌に採用されたドラマ『Dr.コトー診療所』がヒットしたこともあって、本作は20万枚以上を売り上げました。
「銀の龍の背に乗って」は、2003年11月19日に発表された中島みゆきの31作目のオリジナルアルバム『恋文』の1曲目に収録されています。
1981年10月に発売された7インチシングル盤とは異なるアレンジとなっています。
オリコンチャートでは、週間4位、2003年8月度月間8位、2003年度年間47位となっています。オリコン登場回数は、47回です。
「銀の龍の背に乗って」をカバーしたアーティスト
主に以下のアーティストが「銀の龍の背に乗って」をカバーしています。
・工藤静香(2008年、アルバム『MY PRECIOUS -Shizuka sings songs of Miyuki-』収録)
・佐藤聡美(2013年、アルバム『Twinkle Voice 〜声の贈り物〜』収録)
・槇原敬之(2014年、アルバム『Listen To The Music 3』収録)
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/銀の龍の背に乗って
大ヒットドラマ『Dr.コトー診療所』主題歌
2003年7月3日より放送開始された『Dr.コトー診療所』は、命や家族、地域のつながりなどをテーマに、美しい大自然が残る南海の孤島を舞台に描いたヒューマンドラマです。瞬く間に、話題のドラマとして高く評価されました。
放送終了後も、ロケ地へ赴く人や、孤島や過疎地の医療不足への問題提起など、大きな話題となりました。
中島みゆきの「銀の龍の背に乗って」の歌詞を読み解く
急げ傷跡 羅針盤になれ
あの蒼ざめた海の彼方で 今 まさに誰かが傷んでいる
まだ 飛べない雛たちみたいに この非力を嘆いている
急げ悲しみ 翼に変われ
急げ傷跡 羅針盤になれ
出典: 銀の龍の背に乗って/作詞:中島みゆき 作曲:中島みゆき
どんなひとも、どこか傷ついている。それは家庭の問題、人間関係、将来への不安、経済的要因などなど。
その不安感や、絶望感があまりに多くて、傷みに動きが取れなくなっているのかもしれません。
何もできないこの自分は、まるでまだ飛べない雛のように、あまりに非力で心細く、だめなのか、とただ嘆くばかりです。
でも、悲しんだり傷ついたりしたままでいたくない、小さな勇気が銀の龍となって、傷ついた心が、私の明日の答えとなってくれるかもしれません。
さあ行こうぜ
夢が迎えに来てくれるのを震えて待ってるだけだった昨日
明日僕は龍の足元へ崖を登り叫ぶよ「さあ行こうぜ」
出典: 銀の龍の背に乗って/作詞:中島みゆき 作曲:中島みゆき
今までは勇気がなく、自分から行動することができなかった自分、でもこれからは、少しずつ前に進みましょう。
銀の龍の足元へ行って宣言します「さあ行こうぜ」と。
非力な自分でも、前に進めば、これまでと違った景色が見えるようになるはずです。
運んでゆこう 雨雲の渦を
銀の龍の背に乗って
届けに行こう 命の砂漠へ
銀の龍の背に乗って
運んでゆこう 雨雲の渦を
出典: 銀の龍の背に乗って/作詞:中島みゆき 作曲:中島みゆき
傷ついて、心が折れそうになっているわたしでも、自分の中にある銀の龍の背中に乗って、行きましょう。
さあ、命が砂漠のように消え行ってしまいそうな場所へ、勇気をもって届けに行こう、豊かなうるおいを与えるために、だれかの命を助けるために、心が豊かになるように。
ところで、「銀の龍」というと、「ネバーエンディングストーリー」の「ファルコン」をそう想像しますよね。
主人公のアトレイユを乗せて、大きく吠えてから雲をつっきって飛んでゆく様子がかっこいいと思ったものでした。
そんな風に「非力」な自分でも、空を駆けて誰かのために飛んでいける、と信じることも大切なのではないでしょうか?