恋人の心が離れていく

MISIA【心ひとつ】歌詞の意味を徹底解説!主人公が守れなかったものは?切ない別れの曲に号泣必至…の画像

愛する人との別れを歌ったMISIA『心ひとつ』。

主人公の未練と後悔がリアルに綴られています。

あの時もっとちゃんと君の話を聞いていたら、結果は違っていただろうか。

そんなことを考えても、過去に戻ることはできません。

現実を受け入れるしかない。

でも、まだ信じられない。信じたくない。

恋人の心を繋ぎとめられなかった主人公の悲痛な叫びが聞こえてきそうです。

風船で表現する「心」

MVではMISIAが広大な自然をバックに力強い歌声を披露しています。

このMVで気になるのが、MISIAが持っている巨大な風船。

場面に合わせて数種類の風船が登場します。

この風船はもしかしたら、「心」を表しているのかもしれません。

手を離せばふわふわと風に飛んでいってしまう風船は、主人公が繋ぎとめたかった恋人の心に似ています。

恋人の心が離れてしまったのは、主人公が先に手を離したのが原因だったのでしょうか?

気づいた時にはもう、恋人の心は手の届かない場所まで飛んでいってしまった。

空へと消えていく風船を見送るように、主人公は遠く彼方へ離れていく恋人の心を黙って見ているしかなかったのでしょう。

MVと併せて考察すると、歌詞がさらに奥深いものに思えてきますね。

未練を抱いているのは主人公だけ

曲は主人公と恋人の別れから始まります。

この恋に未練を抱いているのは主人公だけというのがまた切ない...。

主人公の一方通行な想いに胸が締め付けられます。

雨の日の別れ話

「なんとかなるさ」と答えを任せて
違う話をして 誤魔化す
水しぶきを上げて走る車さえ crying

出典: 心ひとつ/作詞:MISIA 作曲:鷺巣詩郎

主人公は恋人に別れを切り出されるより前から、それを予感していたのでしょう。

恋人が別れ話をしようとするたび、主人公は無理やり話題を変えていたようです。

しかしそれもすぐに限界がきてしまいました。

車の中で恋人と2人きり。

車内の空気は息が詰まりそうなほど重くなっているに違いありません。

しかも外は雨が降っている様子。

雨の日に別れ話なんて、まるで世界中の人から哀れまれているような、そんな卑屈な気持ちになってしまいますね。

事実この曲の主人公も、車のタイヤがはねた水しぶきが涙に見えてしまうほど打ちひしがれています。

「なんとかなる」そう信じていたのは、主人公だけだったようですね。

別れを受け入れられない

唇を噛んで こらえてる涙さえも
今はぬぐえない臆病者
曇りガラスで ため息隠したまま 過ぎ去っていくメモリー

この今の真実が いつか嘘になることを願ってばかりで

出典: 心ひとつ/作詞:MISIA 作曲:鷺巣詩郎

涙をこらえている恋人を慰めることすら、今の自分にはできない。

いっそ抱きしめて涙を拭ってあげられるだけの強引さが自分にあればよかった。

この歌詞の時、きっと主人公の胸は今にも張り裂けそうになっていることでしょう。

しかしその痛みすら、主人公はただひた隠しにするしかありません。

ため息をついたことがバレないように、主人公はわざと窓ガラスを曇らせたままにしていたのかも。

そして主人公と恋人は、互いに何も話さないまま別れの時を迎えようとしています。

君を愛おしいと思うこの気持ちさえ、過去のものになっていく。

本当は全部冗談なんだと笑ってくれないだろうか。

この期に及んで、まだ主人公は恋人との別れを受け入れられずにいるようです。

最後の願い

別れの時は刻一刻と近づいています。

恋人がこの車から降りたら、もう二度と会うことはないかもしれない。

サビの歌詞では、どうにかして恋人を引きとめたい主人公の最後の願いが歌われています。

どこへも行かないで