2005年にリリースされたアルバム「RADWIMPS2~発展途上~」収録曲
現在のメンバーで収録した初のアルバム
「愛し」は、2005年3月8日に2ndアルバムとしてリリースされた「RADWIMPS2~発展途上~」に収録されている楽曲です。
これはインディーズ時代の最後のアルバムであり、今のメンバーで収録した初アルバムでもある思い出深い作品ですね。
RADWIMPSの全作詞作曲を担当している野田洋次郎が、19歳とか20歳ぐらいの頃に作られたものが収められています。
その中でも、「愛し」はこのアルバムの重要なキー曲になっており、「君と僕」の2人の関係性がはっきりと分かる曲になっています。
RADWIMPS「愛し」
2005年にリリースした3rdシングル
「愛し」は「RADWIMPS2~発展途上~」で発表されてから2か月後の2005年5月25日に「へっくしゅん」と両A面シングルとしてリリースされています。
「愛し」は、曲の途中でロックチューンへと変化していく作りになっており、バラードはバラード、ロックはロックと切り分けないところが新鮮ですよね。
また、このころの楽曲はライブを意識して考えられているか、意外に長いです。「愛し」も6分半くらいありますが、それでも全然気にならない変化にとんだ楽曲です。
野田洋次郎の元彼女・マキさんに捧げた曲
野田洋次郎が4枚のアルバムをささげた女性
アルバムタイトルに「RADWIMPS」という言葉が入っているものは、野田洋次郎が当時付き合っていたマキさんに捧げられているというのは、ファンの間では周知の事実ですね。
この頃に発表された恋愛系の楽曲のほとんどが、このマキさんとの恋愛の中で野田洋次郎が感じた実体験が歌に結びついているのですね。
つまり「愛し」の曲も、野田洋次郎とマキさんのことを歌った曲だということなのです。
となると、かなり自己中心的な考えを野田洋次郎がしていたんだなと思いますが、20歳の頃の話ですから、当然なのかもしれませんね。
「愛し」の歌詞
自分が一番大切だというワガママな主人公
誰かを愛せたあの時の気持ちでいつもいれたら
誰かを傷つける言葉もこの世にはなかっただろうなあ
満ちていて 枯れていて 心はいつも誰かを
つきはなして また求めて いつも時のせいにして
出典: 愛し/作詞:野田洋次郎 作曲:野田洋次郎
人を愛している時には心が満ちていて人を思いやる心を持っているけれど、心がすさんでいる時には攻撃的なことを言ってしまったりするものです。
主人公がひどいことを言ってしまったことを後悔しているような始まりですね。
自分の心の具合で、誰かを突き放したり一緒にいてほしいと望んだりしてしまう。
それに振り回される誰かに申し訳ないという気持ちはなく、原因を自分じゃない何か違うものに擦り付けていつも生きているようです。
傷つけてきた人の顔にだけモザイクをかけて
また心は愛を探す 愛されるそのためだけに
優しさはあると恥ずかしがることもなく
それを人と呼んだ
出典: 愛し/作詞:野田洋次郎 作曲:野田洋次郎
自分がよければいいというワガママな性格は、ここの歌詞にも表れています。
自分が傷つけてきた人は、モザイク=見ないようにして過ごし、新たな恋を探しています。
人に優しくするのは、優しくした相手から自分が愛されるため。
優しさにはそういう使い方しかなく、そんな利己的な考え方も「人」であれば当然だと思っているようです。
愛しているという声が 泣いているように聞こえた
心がいつか嘘をつくのを 僕はどこかで知っていたの
出典: 愛し/作詞:野田洋次郎 作曲:野田洋次郎