アルバム「0」から始めよう

Superfly【0】アルバム収録曲解説!タイトルの真髄を表現する豪華な楽曲のラインナップを深堀りの画像

2020年1月15日発表、Superfly通算6作目のアルバム「0」の全曲をご紹介します。

前作から約4年半ものインターバルを設けて発表したアルバムが「0」です。

アルバム・タイトルは休養期間を経てリスタートするような思いを込めました。

ほぼすべての楽曲越智志帆が作詞作曲しています。

楽曲は非常にバラエティに富んでいて、越智志帆の充実具合が伝わってくるのです。

彼女の幅広い音楽的嗜好がすべて反映されていて楽しみがいっぱいなアルバムでしょう。

リラックスした印象もあるので非常に聴きやすいアルバムでもあります。

全11曲で48分といういまではコンパクトなサイズの作品ですが聴きどころがたくさんあるのです。

休養期間を挟んでも越智志帆の歌唱は素晴らしい冴えを魅せてくれます。

各曲のサウンドの解説とともに大事な歌詞にも注目した記事です。

アルバム「0」をこれから聴く方もすでに聴き終えた方も是非ご覧ください。

それではオープニング・ナンバーから順に解説いたしましょう。

1.「Ambitious」

アルバム冒頭のポップソング

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力強いポップ・ナンバー「Ambitious」でアルバムが始まります。

2019年6月12日にシングルとしてリリースされていますので馴染みがいいナンバーです。

話題になったテレビドラマわたし、定時で帰ります。」のED曲で知っている方も多いはず。

カップリング曲もすべてアルバムに収められている重要なシングルでもあります。

越智志帆の伸びやかなボーカルに改めて惚れ惚れする楽曲です。

いま多くのリスナーがSuperflyに求めているサウンドを具現化したようでしょう。

オリコン・シングル・チャートで最高6位を記録したヒット曲です。

オープニング・ナンバーとしての安定感が素晴らしい。

歌詞についてもきちんと見ていきましょう。

越智志帆自身のテーマソング

今はきらい oh yeah
でも私は生きていく
生み出したい oh yeah
この小さな体から

夢が見たい oh yeah
明日に行かなくちゃ
憧れは手放さないまま

格好いい私になれ

出典: Ambitious/作詞:越智志帆, jam 作曲:越智志帆

終盤の歌詞に注目しました。

いまの自分には満足できないけれども前を向いて生きてゆく私の気持ちが素敵です。

働いている女性たちを力強く勇気付ける楽曲でしょう。

一方で越智志帆自身のテーマソングのようにも響くのです。

Superflyのポップスとはこういうものというサウンドとともに自己紹介的な姿があります。

アルバムの冒頭で披露したかった気持ちが分かることでしょう。

最初の挨拶としてこれからの私に注目して欲しいという気持ちを表現します。

シングルで聴いたときとは違った印象を抱けるのが不思議なところです。

クリエイティブなものを小柄な身体から生み出してゆくというラインはまさに越智志帆自身の姿。

人生の応援歌としても聴けますし、自己紹介としても聴ける楽曲でアルバムをスタートさせます。

2.「フレア」

「スカーレット」の主題歌

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2019年11月1日に配信限定シングルとしてリリースされました。

連続テレビ小説「スカーレット」の主題歌です。

「Ambitious」とは違ってこちらはカントリー・ミュージックの薫りがします。

ポップで伸びやかな点は変わりがないのですが、早くもサウンドに変化をもたらすのです。

聴いていて安心したり癒やされたりする優しいサウンドでしょう。

メロウな側面と明るい側面が同居していて無条件で楽しくなります。

どんな特徴を持つ楽曲でも歌いこなせる越智志帆のボーカリストとしての魅力が素晴らしいです。

この安定感や貫禄はデビュー当時よりもはるかに成長しています。

彼女なりの進化というものを発見できるはずです。

自分を肯定することの大切さ

日々 恋をして 胸を焦がしたい
いたずらな空にも悔やんでいられない
ほら 笑うのよ 赤い太陽のように
どこかでまた会えるまで
冷たい雨に負けるもんか
今日の日も
涙に負けるもんか

孤独の雨に負けるもんか
今日の日も
涙に負けるもんか

出典: フレア/作詞:越智志帆 作曲:越智志帆

ドラマ「スカーレット」自体のストーリーと比較しながら読んだ方がいい歌詞かもしれません。

この「フレア」も人生の応援歌的な側面があります。

「スカーレット」のヒロインの奮闘を応援しているのです。

ここでは自己肯定感というものによって自分を支えています。

自分にいいきかせるように気持ちをアゲてゆくのです。

燃えるような思いは恋愛に向かいます。

日々、自分の気持ちを明るくしてあげられるパワーの源泉は充実した恋愛にあるのです。

しかしいまの私が孤独であることも自覚しています。

どんな天候の日であっても笑顔を絶やさずに生きる術。

人生を前向きに動かしてゆく強いパワーを負けん気精神から得ようとするのです。

リスナーはここに自分の姿を重ねる自由があります。

越智志帆のパワーそのものをいただくように鑑賞することができるのです。

明日への活力になるような楽曲と歌詞になっています。

越智志帆は癒やし系のサウンドであっても力強い歌詞を歌い上げるのです。

3.「Gemsotone」

原点回帰のようなハードロック

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