社会の荒波に揉まれながら、人々は生き抜いています。
上手な泳ぎ方も教えられないままに戦う日々。
どれだけ進んでもゴールには辿り着かないのではないかと思うほど、見果てぬ景色が人生には広がっています。
それでも誰もが必死に足掻こうとするのは、何かしらの夢や目標があるからです。
その思いが体を突き動かす原動力となります。
叶えたい夢がある限り、どんなに迷っても、遠回りになっても、全てがいつかは糧になる。
たとえ今が苦しくても、ネガティブに捉える必要はないのだと歌っています。
近道は選ばない
この歌詞はルフィの考え方そのものです。
ルフィは夢である海賊王になるために、ワンピースを探し求めています。
しかしワンピースとは何なのか、どこにあるのかも明かされておらず、知るのはごく一握りの人物だけ。
もちろんルフィもそれは知りません。
ワンピースの在り処を知る人物とも出会いますが、決して教えてもらおうとはしませんでした。
自分の力で探し出し、手に入れることを選んだのです。
「え、教えてもらった方が楽じゃん!」
そんな風にも思えますが、ルフィにとってはそこに至るまでの冒険が何よりもの楽しみ。
遠回りをするからこそ、まだ見ぬ人や宝との出会いがあり、強くもなれるのです。
助けを求めることは、逃げではない
いつも胸の中で笑う声が
迷う心をとばして
振り返れば近くにいる
どんな時も恐れず舵を切って
他の誰かには譲れない
これからも挑戦は続くのでしょう
出典: GONG/作詞:KENTA 作曲:KENTA
いくら全てが糧になるとは分かっていても「本当にこのままでいいのか?」と迷ってしまうこともあります。
そんなときにこそ、1人で抱え込むのではなく、周囲に助けを求めることが大切です。
助けを求めることは、逃げではありません。
自分では気付けなかった打開策を切り開いてくれる可能性もあります。
ルフィも己の弱さを認め、仲間に協力を仰いだり、感謝をする場面が多くあるのです。
KENTAはインタビューでルフィのそんな部分が魅力と語っており、歌詞からも思いが伝わってきます。
「GONG」のコーラスには麦わらの一味が参加 - Real Sound|リアルサウンド
『週刊少年ジャンプ』での連載開始から22年を迎える尾田栄一郎の人気コミック『ONE PIECE』の劇場版最新作、劇場版『ONE PIECE STAMPEDE』が8月9日に全国ロードショーされる。そしてその主題歌を担当するのが、原作の大ファンであるというWANIMAだ。 今回のインタビューでは、WA…(3/3)
仲間がいるからこそ、夢に近づける。
仲間がいるからこそ、怯まずに挑戦することができる。
助けを求めるルフィの背中は決して弱々しく見えることはありません。
むしろ頼れる仲間がいることに力強さを感じます。
諦めない限り、夢は逃げない
嵐の夜に弱さを知れば
一人じゃ何も出来なかった
言葉はいらない 疑いもしない
涙一つ見せない あの日を超えるまで
誰にも奪えない真っ赤な炎
出典: GONG/作詞:KENTA 作曲:KENTA
仲間に頼ることで、乗り越えられる壁もあります。
しかしそれは自分の弱さを痛感する瞬間でもあるのでしょう。
頼ることも大切ですが、このまま頼りっぱなしでもいけません。
自分自身が強くなったり、知識を深めたりすることも必要です。
そして耳に残る最後のフレーズ。
これは夢を諦めるのは誰かのせいではなく、自分自身の意志だということを表現しています。
たとえどんなに貶されたとしても、自分が諦めない限りは、少なくとも夢から遠ざかることはありません。
悔しさをバネにしながら、前へと進んでいくのです。
麦わらの一味の強固な絆
仲間の夢が自分にとっての夢でもある
命ある限り 生き抜いた先に
見つけ 手に入れたいもの
出逢えた喜びが気付けば
誇りになっていたこと
それぞれの夢が一つに繋がる
旅はまだ途中だろう
募る想い強く動く鼓動
出典: GONG/作詞:KENTA 作曲:KENTA
ルフィに海賊王という夢があるように、麦わらの一味のクルーたちにも、それぞれ叶えたい夢があります。
しかしルフィが命の危機に晒されたときには、自分の夢も捨てて、助け出そうとするのです。
それは築き上げた絆の証でもあり、ルフィが己の弱さをさらけ出しているからでしょう。
もちろんルフィ自身も仲間のために命を張りますし、麦わらの一味はルフィに限らずお互いを助け合っています。
本気で夢を叶えたいと知っているからこそ、自然と体が動いてしまうのでしょう。
麦わらの一味にとって、仲間の夢が自分自身の夢でもあるのです。
運命を跳ね除け、冒険を続けている
生まれてきたこと 恨んでいた時も
あったけれど
沈んだ毎日温もりをくれた今でも忘れない
強くなって守りたい仲間がいるから
狙い定め ためらうことなく ただド真ん中を
出典: GONG/作詞:KENTA 作曲:KENTA