麦わらの一味には、生い立ちに闇を抱えている人が多くいます。

まさにこの歌詞のように。

だからといってみんな暗い性格なのかというと、そうではありません。

各々が自らに降りかかってきた運命を跳ね除け、屈託なく笑える今があります。

信頼し合える仲間と出会えたことも、理由のひとつでしょう。

だからこそ他人の痛みにも気付け、仲間を大切に思う気持ちがみんな強いのです。

とある人物との戦いに負けたとき、麦わらの一味はバラバラの場所に引き裂かれた時期がありました。

ルフィを含め、全員が己の力不足を痛感するのです。

再会するまでの間、それぞれが必死になって修行に励みます。

その原動力となったのは他でもなく「仲間を守るため」でした。

自分の夢を本気で追い求めながらも、誰かのために行動できるという姿勢。

現実社会に生きる私たちにとっても学ぶべきものなのかもしれません。

誰かに思いを託されているからこそ

WANIMA【GONG】歌詞の意味を徹底解説!ゴングはいつ鳴らされた?運命に負けず冒険の道へ…!の画像

運命のイタズラ 激しい渦の中
受け継ぐ意志が遠退いていく
ギリギリでひたすら 本気以外中途半端だ
重ねた日々が繋がっている

出典: GONG/作詞:KENTA 作曲:KENTA

人生は自分1人だけで形作られているわけではありません。

他の誰かの思いが互いに交錯しながら生きているのです。

ONE PIECEの鍵となるアイテムとして、食べた人に特殊能力をもたらす「悪魔の実」があります。

ルフィは悪魔の実のひとつである「ゴムゴムの実」を食べてゴム人間になりました。

悪魔の実には数多くの種類がありますが、同じ種類の実は世界に1つしか存在しません。

同じ能力をもった人間は、2人として存在しないのです。

再びその悪魔の実が地上に現れるのは、その能力者が死んだときだけ。

つまり悪魔の実には、これまでの能力者たちの意志が詰まっているともいえるのです。

他にもONE PIECEではルフィが誰かの思いを背負って戦ったり、冒険を続けるシーンが多く描かれています。

そんな風にたくさんの人の思いが交錯しているからこそ、ルフィは何事にも全力で取り組むのでしょう。

覚悟を決めたとき、ゴングは鳴り響く

決意の朝に覚悟を決めた
涙一つ見せない
あの日を超えるまで

誰にも奪えない真っ赤な炎
約束の場所で待っている頃

出典: GONG/作詞:KENTA 作曲:KENTA

悔しかった日々を思い出し、再び奮起する姿が描かれています。

叶えたい夢があって、支えてくれる仲間もいる。

あとはこれからも待ち受けているであろう困難に立ち向かっていけるのかどうかでしょう。

全てが自分次第であり、必要なのは絶対に夢を叶えるという強い意志のみです。

ルフィの生き方

命を懸けて、守り抜きたいものがある

命ある限り 生き抜いた先に
見つけ 手に入れたもの
出逢えた喜びが気付けば
誇りになっていたこと
それぞれの夢が一つに繋がる
旅はまだ途中だろう
募る想い強く動く鼓動

生まれてきたこと 恨んでいた時も
あったけれど
例えば世界を敵に回してもかまわない
守り抜くんだよ
自由だって 見てみたい明日があるから
狙い定め ためらうことなく ただド真ん中へ

出典: GONG/作詞:KENTA 作曲:KENTA

この歌詞で描かれている「守りたいもの」とは2つの受け取り方ができます。

まず1つ目は、自分自身の夢

これまで夢や人生にはたくさんの人の思いが詰まっているということが歌われてきました。

それを自覚しているからこそ、簡単に諦めるわけにはいかないのです。

そして2つ目は、仲間のこと。

ルフィには自分の夢のために体を張ってくれる仲間がいます。

ルフィ自身も仲間のために危険も顧みずに敵に戦いを挑みます。

夢と仲間。

それがルフィが冒険を続ける理由であり、守りたいものです。

そしてKENTAは、この曲で最も届けたいメッセージとしてこの歌詞の最後のフレーズを挙げています。

ルフィを表現しているフレーズであり、WANIMA自身がONE PIECEから学んだスタンスだといえるでしょう。

夢への冒険は続いていく

見に行こう(Hey!!)まだ知らぬ町へ
見に行こう(Hey!!)仲間を増やして
見に行こう(Hey!!)もっともっと
逢いに行こう(Hey!!)生まれた町まで
逢いに行こう(Hey!!)久々宴だって
逢いに行こう(Hey!!)地図にもない場所まで

出典: GONG/作詞:KENTA 作曲:KENTA

クライマックスの歌詞に入ります。

冒険はまだまだ続いていくのでしょう。

それはルフィたち麦わらの一味だけでなく、現実に生きる私たちも同じです。

ときに彷徨いながら、ときに息抜きをしながら。

たとえ遠回りになったとしても、全てが糧になるのだと信じて夢への道のりを進んでいくのです。

人生のゴング