イントロ
クラッシュシンバルの応酬で激しくたたみ掛けるようなイントロ。
ギターのコード感も相まって、情景が浮かんでくるような壮大な印象を受けます。
メロ
洋楽だとこういった曲も多いのですが、この曲はメロとサビだけの単純な構成になっています。
その分、メロの中でも抑揚を付けて表情を出していますね。
特に一番のメロの始まりはすごく静的。
ヴォーカル、石原慎也の柔らかい歌声が優しく響きます。
激しいイントロとのコントラストもあって、ここには趣がありますね。
その後ドラムとベースが再び入ってきますが、ここでのプレイがまた粋です。
まずは浮遊感を湛えたベースフレーズ。これがシンプルながら耳に残ります。
ドラムもリムを叩いたトリッキーなプレイを見せており、興味をそそられますね!
サビ
サビで注目すべきはやはりヴォーカル。
情緒あふれるメロディですが、これが高音を絡めた非常に難しいもの。
それもなんなく歌い上げてしまうところに彼の積み上げてきたものを感じさせられます。
後半になっていくにつれてエモーショナルになっていくところもいいですね!
その感情の乗せ方がまたグッとくるんです。
バンドの行く先を描いたような歌詞に迫る
困難の数々
踏切 足踏み
焦りが苛立ちへと
歪み合い 傷つけ
不安に駆られたって
出典: メトロノウム/作詞:石原慎也 作曲:石原慎也
ここは、これまで進んで来た道のりでの困難を表しているのでしょう。
上手く事が運ばず、足踏みをさせられたこと。
衝突によって落ち込んでしまったこと。
人が複数集まれば上手く行かないことも出てきます。
それがバンドの煩わしさでもあり、味わい深いところでもあるのでしょう。
分かってしまったら面白くない
僕らは
旅をする 迷いながら
このままナビは要らないさ
濃霧の中走った夜も
無駄なんかじゃないよね
出典: メトロノウム/作詞:石原慎也 作曲:石原慎也
夢の叶え方が最初からわかっていたら面白くないでしょう。
ここでいう「ナビは要らない」にはそういったニュアンスを感じます。
例えそれで迷ったとしても、それが強さに変わる日が来るはず。
決して無駄になんかならないんです。
濃霧と「メトロノウム」を掛けているのが面白い表現になっていますね。
時間は待たない
落ち葉を割る音
季節は急行列車の様に
停まらずいつでも
僕らを運んで行くよ
このまま
出典: メトロノウム/作詞:石原慎也 作曲:石原慎也
秋の風情ある情景が浮かんでくるこの部分の描写。
まるで小説でも読んでいるかのような気持ちになりますね。
ここで歌っている内容は「時間は待ってくれない」ということです。
同じ時間を過ごすなら、ぼーっとしている暇はありませんね!