衝撃的なMV!
”検閲済み”のMVが公開!
amazarashiの楽曲『リビングデッド』。
2018年11月7日リリースのシングルです。
MVのタイトルの後ろに”検閲済み”と入っており、これまでにない斬新な内容で話題になりました。
更に、“新言語秩序 テンプレート言語矯正プログラム”という耳慣れない言葉も。
初の武道館公演『朗読演奏実験空間“新言語秩序”』と深い関わりがあるようです。
今回はその、独特な世界観をひもといてみようと思います。
架空のディストピアを舞台にした楽曲
世界観を解説!
何故『リビングデット』のMVが”検閲済み”となっているのでしょうか。
まずは、公式サイトに掲載されているamazarashiの秋田ひろむさんのコメントをご紹介しましょう。
武道館公演と連動した公式アプリで読める小説“新言語秩序”について説明しています。
後程お話しますが、この小説は『リビングデット』と世界観を共有しています。
「新言語秩序」は言葉のディストピアの物語です。ディストピア物語では、権力や大きな企業が支配する監視社会がよく描かれますが、今回問いかけたいのは一般市民同士が発言を見張りあう監視社会です。そしてそれは、現在のSNS上のコミュニケーションでよく見る言葉狩りや表現に対する狭量さをモチーフにしています。昨今感じる、表現をする上での息苦しさから今回のプロジェクトを立ち上げました。
出典: http://www.amazarashi.com/newlogosorder/
ディストピアというのはユートピアの反対の言葉。
つまり、理想的とは言い難い不平等な世界を表します。
例えば映画『マッドマックス』や『マトリックス』のような世界…というとイメージがわくかもしれません。
人々は現実世界とは違う社会ルールで生きており、過酷な環境におかれていることが多いです。
amazarashiが表現するディストピアは“新言語秩序”という集団が支配する世界…
「人を傷つけないため」という目的で、彼らは“テンプレート言語”を使うことを人々に強要しています。
これに反抗しているのが“言葉ゾンビ”という集団。
“テンプレート逸脱”という「テンプレート言語以外の言葉を発する行為」を繰り返しているのです。
(amazarashiの秋田ひろむさんは“言葉ゾンビ”の代表的ミュージシャンという設定なんだとか。)
“テンプレート逸脱”をした“言葉ゾンビ”は拘束され、「テンプレート言語矯正プログラム“再教育”」を受けることに。
“再教育”は拷問に近いような厳しい洗脳教育が行われます。
なんだか、恐ろしい世界ですよね。
MVはその恐ろしい世界を表現したものとなっています。
まずは”検閲済み”のものからチェックしてみましょう。
”検閲済み”MVを解説!!
次々と映し出される“テンプレート言語”
YouTubeで公開された『リビングデッド』のMVは“新言語秩序”によって”検閲済み”です。
そのため、歌詞は全て“テンプレート言語”に書き換えられ、歌声も聞き取れないように加工されています。
映像自体も不鮮明で、“赤いバリケードテープ”が張り巡らされていることしか分かりません。
どこかで聴いたことのあるフレーズばかりが登場していますよね。
個性がなく、当たりさわりのない歌詞を皮肉っているようにも感じます。
歌声が加工されていることもありますが、ノイズ交じりの文字はホラー映画のようで怖いです!
充分にインパクト抜群ですが、このMVには”検閲解除済み”のものも存在します。
公式アプリで”検閲解除済み”のMVを観ることができますが、一体、どんな内容なのでしょうか?
ショッキングな映像なので心して観てくださいね。
”検閲解除済み”のMVを解説!
“再教育”を受ける女性
突然、道端で誘拐されてしまった女性。
彼女は“テンプレート逸脱”したのを発見されたのか、“新言語秩序”に拘束されてしまいます。
連れてこられた密室でヘッドギアを頭に取り付けられて、椅子に縛り付けられる女性。
そばに立っているメガネの女性は“新言語秩序”の人間なのか、本を開き、何かの準備を始めます。
始まったのは「新言語秩序 テンプレート言語矯正プログラム“再教育”」…
“テンプレート言語”のみで作成された歌詞を刷り込む洗脳です。
最初は混乱している様子だった女性でしたが、次第に様子がおかしくなっていきます。