リップシンクを徹底され、ダンスのみに集中。
無表情でどこかぎこちないロボットダンス。
モノトーンで無機質な衣装。
時代を先取った演出が多かったことがわかります。
それにはファンだけでなく、本人たちも戸惑いました。
しかし、その徹底した世界観とサウンドが個性。
元祖ロボットガールの彼女たちを思い出します。
機械も夢を見る
涙を流すロボット
こぼれ落ちる涙の
意味を 探していたの
ヒカリ止まる命の
夢はとっくに冷めていた
出典: 再生/作詞:中田ヤスタカ 作曲:中田ヤスタカ
ロボットである主人公も涙を流すのか?
疑問に思うシーンです。
感情がない主人公は、涙の理由がわかりません。
おそらく、必死に調べていたのはこのことです。
そこで、寿命という概念についても知りました。
長い夢を見ていた状態から目を醒ました主人公。
機械ではなく、人間だった過去を思い出したのです。
迎えに行くべき人
いつか一人の国から
便りが届いて
だから行かなきゃ行かなきゃ
結局ぜんまいは巻かれた
出典: 再生/作詞:中田ヤスタカ 作曲:中田ヤスタカ
主人公を呼ぶ声の主がいる場所とはどこか?
おそらく、人類が生きていた世界のことです。
今はもう絶滅しかけている地球のことでしょう。
たった一人生き残った人間に呼ばれた主人公。
その声は助けを求めています。
主人公の知らない人でしょうか?
かつて愛した人である可能性もあります。
正体不明のその声は、確かに主人公に届きます。
人間だったことを思い出したから聞こえた声。
主人公はそれに誘われるように旅立ったのです。
一度失われかけた機械の命も、ゼンマイを巻けば直ります。
思い出した記憶
誰の声に呼ばれているのか?
今も覚えているの
人でいた時の頃
キミの思い出だけが
心をつなぎとめていた
出典: 再生/作詞:中田ヤスタカ 作曲:中田ヤスタカ
機械の主人公は、なぜ人間の心を取り戻せたのか?
その答えがここに書かれています。
自分を呼んだのは、かつて愛した人の声でした。
人間の頃の記憶が、主人公を繋ぎとめたのです。
考えられる未来のシナリオでしょう。
人間が地球を壊し、結果的に自分たちも滅びる。
次の世界を創るのは、私たちの技術が生み出すAI。
まるでSF映画を観ているような感覚です。
2人は出会えたのか
だけど最後の国から
便りが届いて
すぐに行かなきゃ行かなきゃ
結局ぜんまいは巻かれた
出典: 再生/作詞:中田ヤスタカ 作曲:中田ヤスタカ
これが2番目のサビ直前の歌詞です。
愛する人を探しに、滅んだ地球へと向かう主人公。
今いる星から向かえば、気の遠くなるほどの距離。
何千年か何億年か、長い年月がかかるでしょう。
機械は死にませんが、人間には寿命があります。
おそらく、主人公が着く頃には死んでいるしょう。
残念ながら、2人の再会のシーンは歌詞にありません。
このことから、再会できなかったことが考えられます。
機械が住む世界から呼び戻されるシーンで終わります。
主人公はゼンマイを巻いてまた戻るのです。
生き延びるためには仕方のない選択。
愛する人と再会するために生きるのです。