ずっと一緒に居たいけど
嫌いなとこが増える日々

出典: to Mother/作詞:YUI 作曲:YUI

長い時間を一緒に過ごしていると、相手の良い部分だけでなく嫌な部分も目にします。

どんなに大事な人であっても、人間同士なのでぶつかり合うことだって当然あるでしょう。

ここの部分では「あなた」の嫌いな面に少しうんざりしている様子が描かれています。

しかし「ずっと一緒に居たい」とも言っているので、心の底から嫌いになったわけではありません。

大事な人に変わりはないのですが「もうちょっと何とかしてほしい…」と思っているのでしょう。

親しい間柄だからこそ、こんな感情も芽生えるのでしょうね。

相手は自分を映す鏡

似たもの同士なんだよね?
わかるような気もしてる

出典: to Mother/作詞:YUI 作曲:YUI

しかし、相手の嫌いな部分と似たような特徴を主人公も持っているのでしょう。

相手は自分を映す鏡」なんていう言葉もあります。

自分の中にある欠点をそのままそっくり返すように「あなた」も同じ行動をとっていた。

そのことに気づいた主人公は「似た者同士なんだな」と感じているようです。

相手の嫌な一面を批判することは簡単ですが、その前に自分の行動も見直すべき。

そんな大事なことを教えてくれる歌詞だなと筆者は感じました。

自分がいつか親の立場になったら変わるのだろうか

愛し合える人が出来たの
そんな日がくれば
変われるかな ah ah

出典: to Mother/作詞:YUI 作曲:YUI

この主人公には、心から愛し合えるパートナーがまだいないようです。

でも、いつか愛し合えるパートナーができて、自分が親の立場になったら変わるのではないか。

大事な人が嫌な態度をとってきても、それさえ深く受け入れる心を持てるのではないか。

そんなことを主人公は考えているようですね。

きっと、どんな時でも自分のことを深く愛してくれた親を見て、主人公はそう思ったのでしょう。

幸せと憎しみについて

幸せって
魔法みたいに
輝いてくれないけど
憎しみって
ささいなすれ違いでしょ?
泣かないで

出典: to Mother/作詞:YUI 作曲:YUI

幸せというのは、ドキドキを与えてくれるような刺激的なものではないのでしょう。

いつの間にか心をじんわりと温めてくれているものが幸せなのだと思います。

一方、愛と対局にある憎しみも、いつの間にか心の中で発生しているものではないかと思います。

とはいえ、人をいきなり憎むなんてそうそうあることではありません。

最初のきっかけはとてもくだらない出来事だったけど、それが積み重なって憎しみになっていく。

それが憎しみの始まりなのではないか。

といったような主人公の持論が展開されています。

主人公が家出した時のエピソード

たかが運命なんて
変えてゆけるんだって
家を飛び出して夜に泣いた
誰もいない公園のベンチで
迎えに来てくれるのを待っていた

出典: to Mother/作詞:YUI 作曲:YUI

ここでは、主人公が感情的になって家出をした時のエピソードが描かれています。

ひとりぼっちで強がって、夜の公園で泣いていた主人公。

しかし、心のどこかで「あなた」が迎えに来てくれると期待する気持ちがあったのです。

それだけ「あなた」のことを心から信頼していて、甘えている部分もあったのでしょう。

そして、きっと「あなた」は主人公の予想通り、迎えに来たのではないかと思います。

主人公と「あなた」は深い絆で結ばれているということが確認できるエピソードですね。

悲しみをシェアすることだって大事

悲しみって
寄り添えば何処となく
温かくて
優しさって
側にあればふと
甘えてしまうもの

ねぇ幸せよ
たぶん あたし
あなたが
居たんだから

出典: to Mother/作詞:YUI 作曲:YUI

一人で悲しみを抱えていたとしても、誰かと一緒に寄り添えば温かい気持ちになれる。

そして、自分に優しく手を差し伸べてくれる人にはつい甘えてしまう。

きっと家出事件があってから、主人公はそのような気持ちを抱くようになったのでしょう。

歌詞の冒頭では、苦しみを一人で背負うことが美徳だと思っていた主人公。

しかし「あなた」の愛に触れて、悲しみをシェアすることの大切さを知ることができたのでしょう。