結成当時は大文字表記

ライバル関係からのスタート

angelaの前身となる〈ANGELA〉(大文字表記)の結成は、1993年にまでさかのぼります。

当時は岡山で別々のバンドで活動していたヴォーカルのatsukoとギターのKATSUは、お互いに面識はあったものの、ライバルでもありました。

しかし、両方のバンドから脱退者が相次ぎ、結果的に最後に東京に残ったのがこの2人だけ。

関東の言葉遣いに慣れなくて、友人もまだいなかったatsukoが、同じ地方出身者で連絡先を知っていたKATSUを誘ったところから、2人体制の〈ANGELA〉が始まりました。

1999年5月になってようやく、テレビアニメ『神八剣伝』のOP曲「memories」でメジャーデビューしたものの、翌2000年には事務所を独立。

・1999年
 ・5月 ANGELA名義でシングル「memories」(テレビアニメ『神八剣伝』のOPテーマ)をワーナーミュージック / ドリームマシーンから発売し、最初のメジャーデビューを果たす。

出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/Angela_(音楽ユニット)

ユニット名を現在の小文字の〈angela〉に表記を変えて、再びインディーズに戻って路上ライブなどを行うようになります。

もう一度デビューへ

それから約2年後に、2人の活動が現在のレコード会社のプロデューサーの目に止まり、2003年5月に再度メジャーデビューすることになりました。

・2003年
 ・5月21日シングル「明日へのbrilliant road」で、再度のメジャーデビューを果たす。

出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/Angela_(音楽ユニット)

その後は多くのシングル曲でアニソンとのタイアップを持ちながら、アルバムのリリースやライブ活動、イベントへの出演などを精力的にこなしていきます。

2004年8月に6枚目となるシングル曲で、アニメ『蒼穹のファフナー』の主題歌にもなった「Shangri-La」を発表

・2004年
 ・8月4日 シングル「Shangri-La」発売。オリコンチャート初登場12位を記録する。

出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/Angela_(音楽ユニット)

【シドニア/angela】行進曲風に仕上げた理由とは?「シドニアの騎士」の世界観を映す歌詞も解説!の画像

しかし、この楽曲が本格的にアニメファンだけでなく一般的にも知られるようになったのは、2009年に同アニメがパチンコとなり、CMなどで多く聴かれるようになってからです。

それにより、カラオケでも歌われるようになりました。

アニメ『蒼穹のファフナー』はいくつかのシリーズとなり、劇場版も含めてほぼangelaの楽曲が使用されています。

そのため、2015年2月には「蒼穹のファフナー コンプリートベストアルバム」という2枚組のCDがリリースされ、オリコンチャートでは最高位で17位にまでなりました。

そして『シドニアの騎士』に辿り着く

数々のアニメを彩りながら

最初のデビューでも、再デビューした時も、アニメとタイアップしたシングル曲だったangela。

アニソンばかり歌っていると思われることも多いでしょうけれど、もちろんそれ以外の活動も多岐に渡っています。

他の声優や歌手などに楽曲の提供をしたり、既に終了していますが、ラジオやテレビのレギュラー出演もありました。

もちろん、アニメ関連のイベントにも多く参加しています。

そうして2014年5月に、21枚目のシングル曲として、アニメ『シドニアの騎士』のOP曲となった「シドニア」がリリースされたのです。

アニメ『シドニアの騎士』は2014年4月から6月にかけて第1期が放送され、1年後の2015年4月から6月にかけては第2期に当たる『シドニアの騎士 第九惑星戦役』が放送。

どちらも各12話からなり、第2期の放送開始前には劇場公開用に再構成した『劇場版シドニアの騎士』が上映されました。

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こちらでは、第1期では未公開だったアングルカットを多数追加したり、音響効果も再制作するなど、一層ハイクオリティな出来栄えとなっています。

『シドニアの騎士』はもともと弐瓶勉による漫画で、2009年5月から2015年10月まで連載されていた作品です。

単行本は全15巻となり、2017年には愛蔵版として多くのカラーページを含むB5サイズの新装版となって、3ヶ月連続刊行で全7巻が発売されています。

本作では、2015年に第39回講談社漫画賞・一般部門を、2016年に第47回星雲賞コミック部門を受賞するなど、その実績はアニメ化して当然と言えるでしょう。

弐瓶勉は日本国内だけでなく、世界中から高い評価を受けている漫画家でもあるのです。

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壮大な世界観のSFアクション作品

物語の舞台は1000年後の未来。

奇居子(ガウナ)と呼ばれる、対話不能の異性物によって太陽系が破壊され、かろうじて生き残った一部の人類が、小惑星を船体とした宇宙船〈シドニア〉で種の存続を賭けて旅をしていました。

主人公は、太陽系を脱出して移民できる惑星を求め航海していた宇宙船の最下層部で、祖父と2人でひっそりと暮らしていた谷風長道(たにかぜ・ながて)。

祖父を亡くしてから3年が経ち、備蓄していた食料が尽きたため、祖父の遺言を破って街に出たところ、米泥棒として捕まってしまいます。

そこで初めて〈シドニア〉を知り、身元引受人となった〈シドニア〉の艦長である小林の庇護の下、人型兵器「衛人(もりと)」の操縦士第628期訓練生となるのです。

しかし、それでもまだ小林から聞かされた話は一部分だけに過ぎず、長道自身が知らないことが数多くあったことは、後に少しずつ明らかにされていきます。

彼の出生等に関する素性が極秘扱いとされているのは、瀕死の重傷を負って心肺停止の状態に陥っても短時間で蘇生できたり、骨折も数日で完治するという驚異的な治癒能力を持っていることも一因。

それでも、長い間祖父と2人だけで隔絶した場所で生きてきた長道は、〈シドニア〉を含めた社会生活に対しての基本的な知識がなく、性格も子供のように純粋で素朴です。

もちろん、同世代の異性などとは当然交流したこともあるはずがなく。

そのせいか、シリアスなSFロボットアニメで、人類の存亡をかける戦争や、死と隣り合わせの世界にありながらも、若干ラブコメ的な要素も見えるのが魅力とも言えるでしょう。

それでは少し、アニメ『シドニアの騎士』の紹介動画を見てください。