あくまでステレオタイプの日本人女性と比べた場合ですが、アメリカ人女性は恋に積極的なイメージがあります。
(『SEX and the CITY』の登場人物を想像してみていただけるとピンとくるのではないかと思います)
”言いたくても言えない”もどかしさとはある意味で真逆です。
こうした奥ゆかしさが原曲ではどう表現されているのか、少しだけ見てみましょう。
どう表せばいいか分からない(但し説明しようとはしている)
筆者のアメリカ人の友人は恋バナの際に皮肉交じりに”アイ”が多くてと言っていました。
お察しの通り”愛”ではなく”I”のことです。
主語が不可欠な仕様上の問題もありますが、基本的に”自分がどういう状態なのか”伝えようとします。
(動詞活用の多さで大学生を泣かせる系の言語は、じつは主語を略しても文脈的には理解可能)
日本特有の察して文化との違いがよく表れている箇所を抜粋しました。
When I try to explain it I be sounding all crazy
The words don't ever come out right
I get all tongue tied (and twisted)
I can't explain what I'm feeling
And I say baby, baby
出典: Baby I/作詞:Kenneth“Babyface”Edmonds・Antonio Dixon・Patrick“J. Que”Smith 作曲:Kenneth“Babyface”Edmonds・Antonio Dixon・Patrick“J. Que”Smith
個人的な解釈が多分に含まれていますが、ざっくりと以下のような意訳になります。
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説明しようとしたら
頭がおかしいのかって思われちゃう
ぴったりの言葉が浮かばない
この気持ちを言い表そうとすると
口ごもってしまう
だからせめてこれだけ言わせて
ベイビー ベイビー
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静と動のわずかな違い
想いを秘めてじっとしているのがMACOによる日本語詞。
言い表せないということだけでも伝えようとしているのが原曲。
本当に微妙ですが、アクションにわずかな差がありました。
Babyは言わずもがな愛しい恋人に対するメジャーな呼称です。
ということは……好きだと言っているようなもの!?
英語の表現は匂わせ方も大胆です。
片想いは切ないけど楽しい
恋愛は好きでいるときや、付き合う直前がいちばん楽しいといいます。
恥ずかしさや、言いたいのに言えないもどかしさ込みでの片想いの楽しさ。
MACOの日本語カバーもアリアナ・グランデの原曲も、それを歌っているのではないでしょうか。
恋が面倒だと思っている方。最近恋から遠ざかっている方。
『好きなの、本当に~Baby I』を聴けば恋したくなるかもしれませんよ。
恋をしたらMACOのラブソング
何を聴けばいいか迷ったらまずはコレ
2018年6月にベストアルバム『BEST LOVE MACO』が発売されました。
カバー曲のMACOからラブソングのMACOへとイメージを変えたきっかけの『LOVE』、『ふたりずっと』。
葉山奨之と松元絵里花が出演したドラマ仕立てのMVが話題になった『手紙』。
亡くなった友人への思いを綴った『ありがとう』。
そして名カバー『We Are Never Ever Getting Back Together』。
MACOの魅力がぎっしり詰まった1枚です。
凝った演出のMVも必見
リスナーとのコミュニケーションに動画投稿サービスの利用が主流の今MVは重要なツールです。
マイケル・ジャクソンやマドンナの時代、MVは独創性のアピールの場でした。
今は集客としての役割を果たすのかもしれませんね。