君と別れて私さ
空っぽ抜け殻みたいになったし
毎日時間が過ぎて行くだけ
ただただ
ダラダラダラダラだ
君と別れて私さ
映画を見て現実逃避
映画のような口説き文句もね
今じゃ
バレバレバレバレだ

出典: アボカド/作詞:牛丸ありさ 作曲:牛丸ありさ

「君」に対して、別れてからの「私」が対照的に描かれているのがこの部分の歌詞です。

美人の彼女、アウトドアと充実している「君」とは違い「私」は「空っぽ抜け殻みたいになった」のでした。

「毎日時間が過ぎて行くだけ」で「ただただ ダラダラ」と過ごす姿が描写されている歌詞が痛々しいですね。

映画を見て現実逃避」しようにも、付き合っていた頃の「君」の甘い言葉を思い出すのです。

しかし、 今思い返してみれば、何かの「映画」でも見てあんな「映画のような口説き文句」を言っていたんだろうなと「バレバレ」なのでした。

そんな風に、付き合っていた頃は知らなかったこと、気づかなかったことが別れてから見えてくるという歌詞がリアルですよね。

しかし、そんな発見を笑い話にできるほどにはなかなか吹っ切れることができなかった「私」の姿が描かれているのがこの歌詞ですね。

こびりついて離れないのは、ぐちゃぐちゃになったアボカドと、あの夜のこと

愛していたんだっけ?
君を一切合切
嫌いになりたい
愛されていたんだっけ?
君は一体全体
どうなの?

バイバイ サビついている
バイバイ 君泣いていた
バイバイ 気になってる
バイバイ 君待っていた
バイバイ バイバイ
バイバイ こびりついている
グチャグチャになったアボカド

出典: アボカド/作詞:牛丸ありさ 作曲:牛丸ありさ

自分が彼を愛していたのかを思い返すと、吹っ切ろうとしても嫌いになりきれない自分を認めざるを得ないのでした。

では、自分は彼に「愛されていたんだっけ?」と思い返すと、「君は一体全体 どうなの?」と心の中で問いかけるしかなく、答えは見つからないのでした。

しかし、そうやって「君」のことを思い返すと、思い出すのは喧嘩したあの日「君」が「泣いていた」ということ。

それはきっと、「君」が「私」を愛していたという証であり、「私」が「君」をあんなにも怒らせるくらい深く傷つけたということです。

だからこそ、そのことがずっと「気になって」、どこかで「君」が帰ってこないかと「私」は「待っていた」のですね。

しかし、寄りを戻す機会も、「私」が謝る機会もなく「君」は次の恋へ進んでしまったのでした。

「バイバイ バイバイ」と繰り返すのは「君」とは対照的にこの失恋に囚われ続けている自分から早く抜け出すためでしょう。

それでもバッグに「こびりついて」取れない「グチャグチャになったアボカド」のように、この失恋と、あの夜のことが頭に「こびりついて」離れないのでした。

おわりに

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