〝エソラ〟の意味とは?
Mr.Childrenの楽曲〝エソラ〟
ミスチルの楽曲の中でも、ひときわポジティブなエネルギーに満ちている楽曲『エソラ』。
でも、まず気になるのが『エソラ』という言葉の意味。実はこの『エソラ』というタイトルの由来は〝絵空事〟という言葉。
Vo.の桜井氏によると、〝夢物語〟や〝絵空事〟のような言葉は、末尾の〝物語〟や〝事〟が付くことでネガティブな意味合いになるけれど、それらを取ればポジティブな意味になるから〝絵空事〟から〝事〟を取って『エソラ』というタイトルをつけたのだそう。
このエピソードからも分かるように、彼はこの楽曲からネガティブな要素を取り除きたかったのでしょう。
この記事では『エソラ』のPVや歌詞について紐解いていきます。
そこに込められた意味を考察していきましょう。
〝エソラ〟が収録されているCDは?
『エソラ』はアルバム『SUPERMARKET FANTASY』(スーパーマーケット ファンタジー)の他、「Mr.Children 2005-2010 <macro>」にも収録されています。
〝エソラ〟のpvが話題?!その理由は?
ポップなPV
『エソラ』のPVを手掛けているのが、楽曲収録アルバムのデザインも担当している森本千絵氏と、児玉裕一氏。
ポップでポジティブな雰囲気には、アメリカのTVドラマを思い起こさせるニュアンスがありますが、楽曲『エソラ』にもそれを感じさせる雰囲気があります。
このPVでとくに話題になったのが、PVの最後で芸人〝ラーメンズ〟の片桐仁氏が出演していること。
スーパーのカートに男の子を乗せて登場するシーンですが、この男の子はなんと片桐の実の息子。(太郎くん)
PVの役柄にぴったりとの意見で出演を願い出たところ、2人の快諾で『エソラ』PVへの出演が決定したようです。
またこのPVは、『SUPERMARKET FANTASY』のジャケットを彷彿とさせます。
そう考えると、『エソラ』はアルバムを象徴する楽曲の1つだといえるのではないでしょうか。
多幸感のあるPVに仕上がっています。
ラーメンズ片桐出演のきっかけとは?
ラーメンズ片桐の登場するPVシーンの〝お父さん役〟としてイメージされていたのが、アメリカ映画『ウェインズ・ワールド』の役で出演するダナ・カーヴィ(役柄:ガース)だそう。
ちなみにこの映画に登場するダナ・カーヴィ演じる〝ガース〟は、自由奔放で愉快なキャラクター。
ダナ・カーヴィはコメディアンとして活躍をしている俳優さんでもあるので、その点では芸人片桐とも共通点があったと言えますね。
なかなかイメージに合う人が見つからず、人選びに困っていた時にミスチルのスタイリストであり、片桐氏と親交のあった伊賀氏からの提案で〝ラーメンズ片桐〟に白羽の矢が立った、というのが出演のいきさつのようです。
PVでも賞を受賞!
ちなみに楽曲『エソラ』のPVは、とくに優れたミュージックビデオに対して賞が授けられる「SPACE SHOWER Music Video Awards 09」(スペースシャワーミュージックアワード)で「BEST ART DIRECTION VIDEO」を受賞している作品でもあります。
この『エソラ』が収録されているアルバム『スーパーマーケット ファンタジー』のコンセプトは、〝大量消費をポジティブに捉える〟(Vo.桜井談)だそうですが、『エソラ』のPVにもこのコンセプトが感じられるところが多くあります。
〝消費されるからこそ起こる奇跡〟(Vo.桜井談)というポイントを考えると、ポジティブなニュアンスとして名づけられた『エソラ』という楽曲タイトルにも納得できます。
ネガティブに捉えてしまいがちなものをポジティブに捉えること。
視点を変えるだけで、また別の世界が見えてくるかもしれません。
楽曲『エソラ』の聴きどころ
『絵空事』という言葉から〝コト〟と取って付けられたという『エソラ』。ポジティブな言葉としての『エソラ』には、〝ウソに見える本当の出来事〟というようなキラキラとしたニュアンスが含まれているようにも思えます。