SUNNY CAR WASH「ムーンスキップ」のMVからロック魂を感じろ！！彼らのスキップは必見？！

そして真夜中の路上を走る男性。

歌詞とリンクしているであろうシーンです。

周囲には火花が散っています。

必死の形相で夜空に指を突き立てながら全力疾走。

これはもうスキップというレベルではありませんね。

彼の向かう先には満月が輝いています。

タイトルの「ムーンスキップ」とその歌詞に秘密がありそうです。

真夜中の路上を駆ける男性は虚飾で作られた世界から逃げ出そうとしているのでしょう。

大人の世界には様々な嘘が溢れています。

生活のために自分をごまかすこと、好きな人に嫌われないための小さな嘘。

子どもの頃に教わったはずの”嘘はいけないこと”が嘘だったのでしょうか？

SUNNY CAR WASHの歌詞はいつも正直すぎるといわれています。

「ムーンスキップ」の前作「ティーンエイジブルース」。

ギターを売った友人に”もう友達じゃないから近づくな”と言ったことを赤裸々に語ります。

本当は友人の歌が大好きだったことも。

嘘をつけない大人にとってこの世界は生きにくい場所なのでしょうか？

ロックンロールの世界なら正直でいられる。

そう思って続けてきましたが...それはロックンロールにすがっていることだと悟ります。

もうこの世界にはいられないと思い逃げることを思いついたのです。

夜空に輝く朧月。

”あそこまで飛んでいこう”

男性が指さしていたのは月の方角でした。

助走をつけます。

”重なったラッキーM”とはどのような意味を持つのでしょう？

一般的には手相占いで用いられることがあります。

掌に刻まれた生命線・知能線・感情線・運命線。

これらの掌線が重なり合うことで形作られるアルファベットの”M”。

この通称”ラッキーM”を持つ人は自らの思い描いた人生を切り開くことができるといわれています。

SUNNY CAR WASHのメンバーがこの手相を持っているかは不明です。

ピュアな彼らは”ラッキーM”が示す運命にさえ噛みついているのでしょうか？

しかし手相占いとSUNNY CAR WASHのイメージが重なりません。

そこで「ムーンスキップ」というタイトルから考えてみましょう。

直訳すると”月を飛び越える”とも受け取れます。

真夜中、月が位置するのは太陽の対極。月を飛び越えた先にあるのは火星です。

月（MOON）を飛び越えて火星（MARS）へ脱出するから「ムーンスキップ」。

この世界を地球に、太陽を神様に例えるとイメージがピッタリ重なります。

重力に逆らうことは宇宙に飛び立つこと。

それと同時に”死”を示唆しているように受け取れる歌詞です。

神様に嫌われることも同様に”死”を意味すると解釈すると”天国でも地獄でも”に掛かります。

しかしどうしても捨てきれないのがもう1つの解釈。

重力は万有引力の法則として世間の常識です。

重力に逆らうこと＝一般常識に逆らって生きること。

嘘にまみれた世界を否定することでこの世界の成り立ち自体を否定しているようにも取れるのです。

愛と平和は70年代よりロックンロールの重要な1つのテーマになりました。

しかしそれから何十年経過しても世界は変わらない。

”LOVE & PIECE”さえも偽善だと考えたとします。

彼らがいつも半径5メートル以内の生活を歌うのは世界を肯定できないからです。

大好きな君や仲間がいればそれでいい。

天国も地獄も神様さえも信じないことを表明しているのではないでしょうか？

汚い嘘が作り出した綺麗な世界。

このフレーズにリアルタイムな出来事とのリンクを感じてしまいました。

アインシュタインの手紙が3億円以上の価格で落札されたというニュースです。

その手紙でアインシュタインは世界を創生する神の存在を暗に否定しています。

嘘に汚いも綺麗なありません。ただの嘘です。

そして世界も同様に綺麗も醜いもありません。

世界はただ存在するだけです。

当たり前のことが宗教や国家の間で賛否両論、議論され争いに発展します。

そんな世界は作り物のプラネタリウムと一緒だと言いたいのでは？

月の裏側で結婚式を挙げても誰にも祝福されません。

お葬式（フューネラル）で本当の涙を流す大人な何人いるのでしょう？