2019年も枯れないSEKAI NO OWARI

あふれ出る創作意欲

SEKAI NO OWARI【2019年版】人気曲ランキングTOP10!泣ける名曲や盛り上がる曲も!の画像

SEKAI NO OWARIの2019年版人気ランキングを編むことになりました。

「2019年版」と謳うくらいですから近年の作品が中心になるのですが中にはおなじみの楽曲もランクイン。

これは今でも彼らの「初期」の楽曲がApple Music、iTunes、Spotifyなどで再生されているためです。

いわば時代を越えた名曲

2019年、SEKAI NO OWARIはありあまる創作意欲からアルバム2作品を同時リリースいたしました。

彼らの狂気のサイド「Eye」とポップなサイドの「Lip」。

このうちどちらからのランクインが多いのかも大きな見どころです。

ランキングの作成には配信サイトの再生数を参考にいたしましたので奇を衒ったものではありません

2019年に勢いを持って再生されている彼らの楽曲をしっかり見定めました。

それでも「あの名曲ランキングにない!」などの悲鳴が聴こえそうです。

音楽の魅力はランキング形式の記事とは中々相性が悪いもの。

素敵な曲をランキングから外すのは心痛む作業でした。

このランキング記事を読んでいただいた皆さんが独自にTOP10を編んでいただけると嬉しいです

それではランキングの第10位から発表いたします。

10位 「眠り姫」

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2012年5月30日発表、SEKAI NO OWARIのメジャー通算3作目のシングル

リスナーの支持の息が長い楽曲です。

Fukaseによる作詞作曲でSEKAI NO OWARIらしい摩訶不思議なラブソング

当時にしては斬新なサウウド・プロダクションも相俟って長く愛される楽曲になりました

Saoriによるピアノの音が切なくなります。

プログレッシブ・ロックみたいな複雑な展開。

正統的なラブ・ソングとゲームの世界が交錯する新しいアプローチが話題でした

歌詞を見ていきましょう。

ゲームの世界と交錯するラブ・ソング

Ah 君はいつの日か深い眠りにおちてしまうんだね
そしたらもう目を覚まさないんだね
僕らがいままで冒険した世界と僕は一人で戦わなきゃいけないんだね

ボーっと火を吹くドラゴンも僕ら二人で戦ったね
勇者の剣も見つけてきたよね
Ah このまま君が起きなかったらどうしよう
そんなこと思いながら君の寝顔を見ていたんだ

出典: 眠り姫/作詞:深瀬慧 作曲:深瀬慧

ゲームの世界と現実を混同する若者たちを揶揄した歌詞ではありません。

新しい表現の在り方を模索してこんな歌詞に結実したのでしょう

人はいずれ長い眠りにつくのですがその人となりの回想の仕方が面白いです。

実際は歌詞の中で亡くなられた人はひとりもいません。

ただ、「君」の寝顔を覗いていたときの「僕」の妄想です

この曲のヒットをもって一躍新世代のバンドの筆頭に立ったSEKAI NO OWARI。

今でも愛されるのがよく分かる手の混んだ曲と歌詞です。

9位 「スターライトパレード」

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2011年11月23日発表、SEKAI NO OWARIのメジャー通算2作目のシングル

更に以前の曲が9位にランクインしました。

いい曲は時代の垣根を超えるといいますが本当のようです。

発売から時を経ても配信サイトの上位にランクインしています。

作詞がFukaseで作曲はNakajin。

タイトルこそ明るい印象ですが中々重い歌詞です

亡き人のことを想い夜空を見上げるという内容。

楽曲自体が壮大なポップスなので惑わされてしまうのですがしっかりとメッセージを受け取りたいです

歌詞を見ていきましょう。

Fukaseの批判は他者を傷つけない

Welcome to the “STARLIGHT PARADE”
星が降る眠れない夜に
僕たちを連れて行ったあの世界
僕たちは探していくんだ
夜空の星が射す方へ
もう君がいなくなったこの世界で

それはまるで僕たちの文明が奪った
夜空の光の様に

出典: スターライトパレード/作詞:深瀬慧 作曲:中島真一

星明りのパレードが行われる夜。

そこに本当に星の光はあるのでしょうか?

都会では人工の灯りにマスキングされて星明りは見えません。

Fukaseはその「喪失」と大切な人の死を重ねます。

願いをかけて星空を見上げても想いを託す星明かりがない今の文明社会への痛切な批判です

しかし批判精神は旺盛でもFukaseの歌詞にはロマンがあります。

誰かを詰ったりするような批判の仕方ではないのです

SEKAI NO OWARIがこれほど広範囲で愛されている秘密はこの辺りの誠実さにあると感じます。

8位 「LOVE SONG」

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2019年2月27日発表、SEKAI NO OWARIのメジャー通算3作目のアルバム「Eye」収録曲。

SEKAI NO OWARIはありあまる創作意欲を持て余したのかアルバムを2作同時リリース。

ポップな側面の「Lip」と彼らの狂気の部分を照らした「Eye」

オリコン・アルバム・チャートでは1位が「Lip」、2位が「Eye」

見事なワンツーを決めましたが「Lip」の方が売上は上位です。

しかしコアなファンからの反響でいえば「Eye」も負けていません

「LOVE SONG」は「Eye」の1曲目で鮮烈なMVも公開されました。

作詞がFukaseで作曲がSaoriとNakajin。

SEKAI NO OWARIの狂気とはいったい何か?

この曲の歌詞を紐解くとよく分かります。

歌詞を見ていきましょう。

立派な大人が社会を退屈にする