今宵は百万年に一度太陽が沈んで夜が訪れる日
終わりの来ないような戦いも今宵は休戦して祝杯をあげる

人はそれぞれ「正義」があって、争い合うのは仕方ないのかも知れない
だけど僕の嫌いな「彼」も彼なりの理由があるとおもうんだ

出典: Dragon Night/作詞:Fukase 作曲:Fukase

美しい歌い出しです。

第一次世界大戦は人類が体験した初めての大規模な現代戦

兵器の性能が上がったことは殺傷力の向上と同義です。

その後の世界は不戦を誓いますが残念ながら日独伊三国同盟(枢軸国)は新たな過ちに手を染めます。

クリスマス休戦は1914年12月24日から25日の最前線各地での一時的休戦。

このことが世界大戦全体を止めたわけではありません。

しかし人類が智慧を信じれば停戦に合意できることを示しています

Fukaseは色々な局面で人類に幻滅しながらも最後の一線では希望を灯しているのではないでしょうか。

SEKAI NO OWARIの真摯さが忘れがたい1曲で今でも配信サイトの上位をキープしています。

4位 「イルミネーション」

SEKAI NO OWARI【2019年版】人気曲ランキングTOP10!泣ける名曲や盛り上がる曲も!の画像

2018年10月11日発表、SEKAI NO OWARIの通算3作目の配信シングル

作詞はSaoriとFukaseで作曲はSaoriとNakajin。

冒頭のFukaseの声がとても優しく響きます。

クリスマス・シーズンを意識した歌詞ですがその内容の優しさや深さは例えようもないもの。

多幸感を感じるサウンドにあわせて歌われるのですが心の弱い日に聴くと泣きそうになるほど沁みます

歌詞を見ていきましょう。

「君」は単純な色ではない

君に似合うのはきっと
赤でも青でも黄色でもない
どんな炎に焼かれても
ただ一つ残る色だ

幸せになるにはきっと
何か払わなきゃいけないの、と
泣いているような空を見る
君の強さを知っているよ

出典: イルミネーション/作詞:Saori Fukase 作曲:Saori Nakajin

「君」への愛の深さ、「君」の真摯さへの敬意すべてが渾然となって新しい色を生む。

並の信頼関係ではできない会話です。

赤や緑に変換される個性は複雑な「君」には相応しくない

もっと自然に「君」を表現できる色がこの世界にはきっとあるはず。

「君」のために色々と頭脳を回転させる男性の存在が素晴らしいです。

編曲には小林武史も参加して彩りを添えます。

アルバム「Lip」のラストはこの曲です

幸せな気持ちでアルバム視聴を終えられるはず。

大切したい曲です。

3位 「蜜の月 -for the film-」

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2019年3月15日発表、SEKAI NO OWARIの通算3作目の配信シングル

曲自体はアルバム「Lip」が初出。

今回ご紹介するのは小林武史がプロデュースしたシングル・ヴァージョン

作詞作曲はFukase。

Saoriによる鍵盤の音が耳から離れない曲。

映画「君は月夜に光り輝く」の主題歌です

映画主題歌らしく視覚に訴える歌詞になっています。

歌詞を見ていきましょう。

歌を届けよう

種のように 光のように 香りのように Mm

思い出してくれたら良い あの日に見た月のように
この声が届くように 僕は歌っている
思い出してくれたら良い あの日に降る雪のように
この歌が届くように 僕は歌っている

風のように 蜜のように 鳥のように Mm

出典: 蜜の月 --for the film-/作詞:Fukase 作曲:Fukase

」「」「香り」「」「」「」「」「

森羅万象の様々なエレメントたち。

どれも馴染み深い存在ばかりです。

相手へより自然な形で歌を届けようとするFukase。

アルバム「Lip」の中でも大事な曲ですが映画主題歌になるに当たってブラッシュアップされています

配信シングルのヴァージョンも聴いてみてください。

2位 「サザンカ」

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2018年2月28日発表、SEKAI NO OWARIのメジャー通算12枚目のシングル。

作詞はSaoriとFukaseで作曲はNakajinとFukase.

平昌冬季オリンピック・パラリンピックのNHKでのテーマソングに抜擢されました。

夢を追う人へそっと背中を押してくれる曲でメロディも美しく耳に馴染むのです

落ち着いた曲調でアスリートだけでなく多くの人へのエールになっています。

歌詞を見ていきましょう。

アスリートだけでなく夢を追う人へ

夢を追う君へ
思い出して つまずいたなら
いつだって物語の主人公は笑われる方だ
人を笑う方じゃない
君ならきっと

出典: サザンカ/作詞:Saori Fukase 作曲:Nakajin Fukase

ラストのラインです。

アスリートを応援する曲によくあるような単純明快でマッチョな応援歌ではないところがセカオワらしい

このラストの歌詞も解釈が難しいラインをそっと挿入します。

失敗を笑われてもめげることはない。

主人公属性があるのは人を笑うような人間ではないからです。

深すぎるこの歌詞に惹かれて配信サイトでこの曲を何度も再生する人があとを絶ちません

頑張っている自分を投影しやすいのではないでしょうか?

そしてアスリートであるか否かを超えてこの曲が支持されます。