解散前ラストソング「ニュータイプトーキョー」
2016年より、れをる、ギガ、お菊という、ネット動画界屈指のメンバーによるユニット「REOL」として活動してきたこの3人。
ユニットの解散はまだ記憶に新しく、解散を惜しむ声もたくさん見られました。
そして今回は2017年10月11日、まさに解散と同月にリリースされた「エンドレスEP」から「ニュータイプトーキョー」という曲を紹介します!
近未来的なサウンドが彩るダンスナンバー
「ニュータイプトーキョー」は、近未来的なサウンドが彩るダンスナンバー。
これは、ボカロPとしても人気を博すギガにとっては、お家芸ともいえる音像でしょう。
ただデジタルサウンドなだけではなく、中国風のオリエンタルな響きが見え隠れする独特のものになっています。
そしてヴォーカルにエフェクトが掛かるのも、こういう曲調ではよく見られますが、れをるの鼻にかかったような特徴的な歌声は、ほんとにエフェクト映えが素晴らしい!
抜群の歌唱力も相まって、聴きごたえのある内容に仕上がっています!
細部にこだわりを感じるMVを紹介
「ニュータイプトーキョー」のMVは、メンバーのお菊が手掛けたアニメーション作品です。
登場するのは女の子と、着ぐるみのウサギとクマ。
女の子はれをる、ウサギとクマはお菊とギガをイメージしたものでしょうか?
アニメーションももちろん素晴らしいのですが、凄いのは登場するお菓子がほとんど手作りだということ!
可愛らしいアニメーションと、実際に手で作られたお菓子が合わさった映像は、他にはない世界観を演出しています。
「食」を連想させる言葉がたくさん登場するこの曲ですが、MVからもその思い入れは伝わってきました!
彼女は都会に何を見た?気になる歌詞をチェック!
「ここは何もない」というインパクトのある歌い出しから始まる「ニュータイプトーキョー」。
人が溢れる都会にずっといると、心が疲れてしまうことだってありますよね。
歌詞に登場する主人公は、ここにやって来て何を感じたのでしょうか?
ここから、その歌詞をチェックしていきましょう。
善意ある嘘が溢れる街
ニュータイプトーキョー
大都会 ここは何もない
ニュータイプトーキョー
ホワイトライ ぶっ放してよオンタイム
出典: ニュータイプトーキョー/作詞:れをる 作曲:ギガ
まずは歌い出しの部分から。
大都会を目の当たりにして「ここは何もない」という主人公。
何が彼女をそう思わせたのでしょうか?
「ホワイトライ」は善意のある嘘のことです。
人がひしめき合う大都会で、みんな良い顔し合って。
そんな善意のある嘘が溢れている様子を表しているのでしょう。
「そんなもの壊してしまえ」とでも言うような彼女。
みんなが本音でぶつかれないこんな都会で、得られるものなんて何もない。
彼女が感じたのは都会の冷たさだったのでしょう。
山手線を彷彿とさせる
今日も色んなもんかっ喰らって
あたしがあたしじゃなくなって
最終乗って一回転 何処へ行くの
何処へ行きたいのだろう ぐるり外回り
出典: ニュータイプトーキョー/作詞:れをる 作曲:ギガ
続いて1番Aメロを見ていきましょう。
だんだんと都会の空気に染まっていく彼女。
「こんなのあたしじゃない」と嘆く姿からは、建前の溢れるこの街で、彼女自身も自分を出せなくなっている様子が伺えます。
山手線を思わせる歌詞も出てきますね。
山手線はグルグル回っているので、ずっと乗ってても同じ場所に戻ってくるんですよね。
だから寝過ごしても安心…ではなくて!
何処に行くわけでもなく、同じところをグルグル回りながら物思いにふける。
そんな彼女のくたびれた様子が思い浮かびます。
快楽との駆け引き
断捨離してまた 買い溜めして
残飯の山 積み上げては崩れた
どうでもよくない本当は
笑い飛ばせないことの往来
あたしは 今 墜ちた
出典: ニュータイプトーキョー/作詞:れをる 作曲:ギガ