Ride on!
すっかり陽も落ちて
星も輝き始め
そろそろ帰ろうか
いつの間にか まわり
カップルになっちゃって
雲行き怪しいね
出典: 太陽に口説かれて/作詞:秋元康 作曲:フジノタカフミ
空高く輝いていた太陽が海へと沈み、楽しい遊びの時間は終わりです。
始まる夜を前に、恋人達のムードが高まっていきます。
昼間のうちに親しくなったのでしょう。
周りを見ると一緒に来ていた友人達は仲睦まじく手を繋いでいます。
すっかりカップルになっている周りの雰囲気。
自分もそうしなければいけないようなプレッシャーを感じます。
ここで流されてしまっては一日の頑張りがすべて水の泡です。
そうはさせまいと、主人公は必死にこの場を切り抜けようとします。
ためらう気持ち
恋なんて始まらない
これ以上近づかない
それは無理 (それは無理)
今は無理 (今は無理)
だって 早すぎる
出典: 太陽に口説かれて/作詞:秋元康 作曲:フジノタカフミ
自分と彼の関係はこれ以上進展することはない、と恋の予感を否定します。
自分たちを恋人関係にしようとする雰囲気を打破すべく、主人公は必死なようです。
ですが、歌詞はその様子とは裏腹です。
「今」を強調する歌詞。これこそが主人公の本心です。
今は駄目ということは、もう少し時が経てば良いということでしょう。
主人公の気持ちが彼に傾きつつあることがわかります。
夜風に揺らぐ
夏だからもっと楽しもう
情熱の季節だろう
巻いているパレオ脱ぎ捨てて
夜風まで騒いでる
アアー
クラクラッ クラクラッ
クラクラッ クラクラッ
クラクラッ クラクラッ
気持ちが揺れる
出典: 太陽に口説かれて/作詞:秋元康 作曲:フジノタカフミ
風がふわりとパレオをめくり上げる。
それすらも主人公の心を揺らがせます。
暑い夏の気候のせいにして、心を解き放ってしまえ。そんな誘惑の声が聞こえてきます。
それらは全て主人公の心の奥底から聞こえる、彼女の正直な願いなのです。
誘惑に流されてしまえばろくな目にはあいません。
それが分かっているからこそ鉄壁の心構えでいたのです。
にもかかわらず、気持ちは揺らいでしまいます。
彼に惹かれている気持ちと、止めようとする理性に挟まれてくらくらとめまいがするようです。
素直になるべきか、否か。主人公の葛藤が叫びとなって表れています。
本当の心
膨らむ心
成り行きに流されない
火遊びは得意じゃない
もう少し (もう少し)
あと少し (あと少し)
あなた 知ってから
出典: 太陽に口説かれて/作詞:秋元康 作曲:フジノタカフミ
揺れ動く心を抑えて踏み止まろうとする主人公の理性がつづられています。
流れのまま、心のままに一夜を共にして一時だけの関係を築いて終わりにする。
そんな割り切りの良い付き合いはできません。
彼と出会って共に過ごした時間はまだほんの僅か。答えを出すには時間が必要です。
彼のことを知ったうえで、誠実に向き合っていきたいのです。
しっかりと段階を踏んで、きちんとした形で思いを育んでいきたい。
主人公の心にあるそんな思いは、恋心に他なりません。
理由
夏なんていつも無責任
燃え尽きて過ぎ去るだけ
灼けた肌 後で痛くなる
思い出はいらない
アアー
出典: 太陽に口説かれて/作詞:秋元康 作曲:フジノタカフミ
主人公が恋の予感を遠ざけたり、恋心を素直に認められなかったりするのには理由がありました。
彼女には一夏の恋に弄ばれ、傷ついた苦い経験があったのです。
時が経ってから日焼けが痛むように、過ぎ去ってしまった楽しい時間が後になって心を苦しめる。
そんな経験はもう二度としたくないのでしょう。
辛い思い出になってしまうくらいなら、恋なんてしなくて良い。
そんな思いが主人公を恋に臆病にしているのです。
心の行方
夏くらい羽目を外そうよ
そのガード 固すぎるね
木の陰に隠れていないで
太陽が囁く
アアー
ジリジリッ ジリジリッ
ジリジリッ ジリジリッ
ジリジリッ ジリジリッ
口説かれそうよ
Ride on!
でもでもっ でもでもっ
口説かれないわ
出典: 太陽に口説かれて/作詞:秋元康 作曲:フジノタカフミ