新しい恋を恐れないで、自分の心に素直になるべき。
照りつける夏の太陽に主人公の心は煽られていきます。
心の奥底では恋に飛び込んでいきたいと思いながらも、未だ主人公は慎重です。その迷いは続きます。
太陽のように眩しいあの人にどうしても心は惹かれてしまう。
積極的なアプローチに負けて、ころっと落ちてしまいそうです。
ですが、歌の最後に打ち勝つのは理性でした。
ときめく気持ちを振り払って、恋を認めまいとしているのです。
一夏の葛藤は恋へと発展することなく、歌は終わりを迎えます。
恋の波
照りつける太陽、心地よい波音と潮風に人々の笑い声。
真夏の海は心を軽くするものです。
浮き足だった心の衝動に任せて、一夏の恋を楽しむのもまた一興でしょう。
主人公もまた、そんな夏の恋の予感に翻弄される一人でした。
絶対に恋には落ちない。その強い意志の下、鉄壁のガードをもって夏の海に挑みます。
ですが、太陽のまぶしさに中てられて心はくらくらと揺らぐばかり。
ときめく心に必死に堪えて、意志を貫き通し。なんとか今日を乗り越えることができました。
あとは家に帰り、明日からまた普通の日常に戻るだけです。
歌詞にはこの先の主人公がどうなっていくかは描かれていません。
ですが、それを推測できるフレーズが歌詞には何度か登場しています。
Ride on!
出典: 太陽に口説かれて/作詞:秋元康 作曲:フジノタカフミ
何かに「乗る」ことを表す言葉ですね。
主人公が乗るべきもの、それは恋の波でしょう。
フレーズは歌の最初から登場しています。主人公の心ははじめからこの言葉に表れていたのです。
恋には落ちないとどれだけ思っていても、本心は新しい恋やときめきを強く求めていたのです。
歌の最後、主人公は恋に落ちたりしないと言っていました。
ですが、あとほんの少し何かのきっかけがあればそれの意志はすぐに覆えってしまいそうです。
近い将来、彼と主人公の関係は今とは違うものになっている。そんな未来が予想できますね。
「それぞれの椅子」の名曲たち
いかがでしたでしょうか。
夏の情景と揺れる心を照らし合わせて、複雑な乙女心が描かれていました。
主人公が異なれば、そこから紡がれる物語もさまざまなものになります。
本楽曲が収録されているアルバム「それぞれの椅子」には多くの物語が込められているのです。
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