国際マラソン・テーマソング「RUN FUN RUN」
人生の応援歌
「好きだった頃のmiwaが帰ってきた!」
ネットやSNSでそんな反響が聴こえてくるmiwaの「RUN FUN RUN」。
2019年2月1日に配信限定でリリースされ、同日にMVをYouTubeで公開しました。
この曲はオリンピック選考も兼ねている国際マラソン「名古屋ウィメンズマラソン2019」のテーマソング。
42.195kmを走り抜くことと、日々の生活を生き抜いてゆくことを重ね合わせた歌詞が印象的です。
マラソン・ランナーのみならず、人生の選択肢に迷っているすべての人への応援歌になっています。
この曲の歌詞とMVを考察して明日の暮らしを改善していきたいです。
では、まず歌詞を覗いてみましょう。
マラソンは自分自身との闘い
ドラムのビートにあがる
I'm not chasing anyone I'm chasing after myself
小粋なウェア
鮮やかなシューズ
風切って走る
出典: RUN FUN RUN/作詞:miwa 作曲:miwa NAOKI-T
歌い出しのラインを和訳してみます。
「私は誰の後も追いかけていない。自分自身の後を追いかけているのだ」
このラインには深い意味があります。
マラソンという競技は他の選手の背中を追いかけて、相手を抜き去ることが主眼のスポーツです。
しかしmiwaのマラソンに対する解釈はもっと深いものになります。
「マラソンは自分自身との闘い」
それがmiwaのマラソンへの想い。
彼女はこの曲をマラソン・ランナーのためだけではなく、より多くの人々へ届けようとしているのです。
こうした傾向はこの曲全体を貫いています。
続く色鮮やかなスポーツ・ウェアや靴への言及はリスナーの視覚に訴えるのです。
先陣を切って風を浴びて走ってゆく様が思い浮かびます。
歌い出しから颯爽とした印象をリスナーにもたらすのです。
サウンド・プロダクションはドラムのビートを強調しています。
マラソンに欠かせない心臓の高鳴る鼓動を思い起こさせるのです。
自分自身を強くさせるために
もう少しの奮闘努力
あと少しその少しが
きっと強くしてくれるって
思い出してるいま
ドキドキする
出典: RUN FUN RUN/作詞:miwa 作曲:miwa NAOKI-T
ゴール目前のマラソン・ランナーの心境でしょうか、後すぐ先にゴール・テープがある状態。
もう少し頑張れば42.195kmを制覇できる。
そのための少しの奮闘が自分自身を強くさせます。
このことはマラソン・ランナーに限りません。
目標到達までもう少しの時点での私たちの気持ちの持ちようが大事です。
わずかの努力の差が勝敗を決することがあるもの。
自分自身をより逞しくしたいならば、目標の寸前でも気を抜かないで頑張り抜きたいものです。
近づくゴールを前にして胸の昂ぶりを抑えきれない瞬間でもあります。
一度目標を立てたならば、何事もやり抜きたいものです。
マラソンと充実した人生
進化と深化を続ける人
RUN FUN RUN I'm gonna gonna make it through
昨日の自分追い越す今日
今日の自分追い抜く明日(あす)
出典: RUN FUN RUN/作詞:miwa 作曲:miwa NAOKI-T
1行目のラインを和訳してみます。
「走るって楽しいから走れ。私はなんとかやり抜けるのだ」
毎日を思い通りに生きている充実した人生が歌われています。
昨日よりも今日、今日よりも明日、成長してゆく自分。
マラソンと人生を重ね合わせる視線がmiwa固有の考えです。
作家・村上春樹のエッセイに「走ることについて語るときに僕の語ること」という作品があります。
miwaの考えとどこか通じる一冊です。
国内問わず海外でもとても評価が高いエッセイなので、この曲を理解するための参考文献として推します。
いずれにしても進化・深化し続ける人は眩しいです。
アーティスト・miwaもそんな進化し続けるひとのひとりでしょう。