喧嘩した時には
欠点でもあんだけど
自分に正直で
遠慮の無いとこにひかれんのさ
出典: Simple/作詞:桜井和寿 作曲:桜井和寿
2コーラス目の歌詞で語られているのは、飾らない彼女の姿です。
「遠慮の無い」と形容するその振る舞いさえも、主人公にとっては魅力的なものとして捉えられます。
きっと彼は、控えめで心の内を正直に表現することができない人柄なのでしょう。
喧嘩をしている時でさえ、自分に無い性格を持っている彼女の事を認めてしまう主人公。
信頼し合う二人の関係や、彼女に向けられた敬意のようなものが感じられる一節です。
和やかな光景
互いに背負った傷を
いつしかちょっとはにかんで
交換し合えたならいいな
出典: Simple/作詞:桜井和寿 作曲:桜井和寿
ここでは、それぞれが経験した苦労もいつか笑い話になるだろう、というような言葉が綴られています。
「はにかんで」という表現からは、特別な相手だからこそ作ることが出来た和やかな表情を想像できました。
「傷」を交換し合うように、「こんなことがあった」「あんなことがあった」と語り合う二人。
桜井さんが描く男女の風景には、まるで自分がそこにいるかのように共感できる魅力があります。
ネガティブな言葉
寂しい曲も哀しい曲も
君と奏でればいいや
失ったものを
さりげなく憂いながら
微かな戸惑いを
そっと吐き出しながら
出典: Simple/作詞:桜井和寿 作曲:桜井和寿
2コーラス目、サビにあたる部分の歌詞です。
ここに並べられているのは「寂しい」「憂い」「戸惑い」など、ネガティブな言葉たち。
楽しいことばかりではない二人の将来をイメージさせるように、それらが意識的に多く使われていると感じます。
「奏でれば」という言い回しは美しいですね。
強い男になれた主人公
ざあざあ降りの雨を
全身で受けながら
凛々と茂る あの草木の様に
強く強く
出典: Simple/作詞:桜井和寿 作曲:桜井和寿
直前のブロックからつながるように、二人を待ち受ける困難を「ざあざあ降りの雨」に例えています。
「草木」である自分たちは「全身で」それを受けよう。
そう決意する姿は、曲冒頭にあった「マイナス思考」の彼とは程遠いものです。
彼女は、彼をそのような「強い男」にしてくれるかけがえのない存在なのでしょう。
「Simple」のコードをチェック!(Aメロ・Bメロ)
ポイントとなるサウンド
Eadd9 A B
マイナス思考 で
Eadd9 A B
悩みまくった結果
Eadd9 A B
この命さえも
Eadd9 A B C#m7
無意味だと思う日があるけど
出典: Simple/作詞:桜井和寿 作曲:桜井和寿
Aメロ部分のコードです。
本作のサウンドの中心にあるのは、こちらに登場している「Eadd9」の響き。
この「Eadd9→A→B」という流れはイントロにもそのまま活用されています。
ギターの弦をしっかりと響かせるように、丁寧に演奏できると理想的です。
また、曲はミディアムテンポよりもさらに緩やかなリズムを持っているため、それを意識した演奏が求められます。
リズムを後ろから追いかけるように、落ち着いた演奏を心掛けると原曲に近い雰囲気が出せるはずです。
このAメロ部分は使われているコードの数が少なく、比較的表現しやすいブロックだといえるでしょう。
C#m7 B
「考え過ぎね」って
E E7
君が笑うと
F#m7 G#m7
もう10代の様な
A C#m7 F# B
無邪気さがふっと戻んだ
出典: Simple/作詞:桜井和寿 作曲:桜井和寿
Bメロ部分ではマイナー系のコードがいくつか登場します。
コードストロークをやや控えめにすると、その切なげな響きを聴かせる意味で効果的です。
最後の行ではコードチェンジがやや速くなっていますが、曲のテンポが緩やかなため対応しやすいでしょう。
ここでの「F#」のサウンドは次に来る「B」を連想させるもの。
歌詞の内容につながるように、明るい響きを持っています。