『デッドボーイ、デッドガール』
3カ月連続でシングルCDをリリース!
元BiSの苺りなはむ率いるCY8ER(サイバー)の躍進が止まりません。
自身が運営する事務所ICIGO STYLEの経営者としての手腕をいかんなく発揮。
2017年のSNSでのサイバーテロ企画&恵比寿LIQUIDROOMワンマンLIVEの盛況ぶりは未だ記憶に新しいです。
さらに2019年夏にはインディ・アイドルとしては異例の東京ドームシティ公演も!
その試金石として準備された企画が2月からスタートした3か月連続のシングルリリース!
今回スポットを当てる『デッドボーイ、デッドガール』はその第1弾リリース曲です。
「死」をテーマに据えた『デッドボーイ、デッドガール』
『デッドボーイ、デッドガール』はアイドルとしての概念を覆す「死」という重いをテーマを据えた楽曲です。
アートワークに使用されているのはメキシカン・スカルの「カラベラ」というもの。
これはメキシコで古くから「死者の日」を迎えるために使用されるモチーフです。
日本でいうお盆に近い風習なのでしょう。
否が応でも「死」を連想させるキーワードが散りばめられた歌詞。
白装束&狐面でサバイ族(ファンの呼称)と共に渋谷の街をジャックしたMVもネットをざわつかせました。
美しく気高い「死」を連想させる世界感はCY8ERにしか表現しえないものでしょう。
今回は『デッドボーイ、デッドガール』のMVの内容を徹底解説!
その世界観に迫ってみようと思います。
衝撃のMVをチェック!
ネオンで照らされるようなタイトルロゴに続き映し出される薄暗い部屋。
舞台として用意されたのは「部屋」という密室空間、そして「真夜中の渋谷の路上」の2か所です。
オルゴールや童歌を思わせるメランコリックなメロディ。
和楽器のサンプリング音とEDMビートの融合した摩訶不思議なサウンドが一層その世界観を耽美に彩ります。
『デッドボーイ、デッドガール』の作詞作曲はBPM15Q時代からのプロデューサーYUNOMIによるものです。
物語が歌詞とシンクロするように進行していく『デッドボーイ、デッドガール』のMV。
ここからはシーンごとにその内容を解説していこうと思います。
「部屋」に込められた意味
病室でもなく手術室でもない不思議な空間
まず最初に検証したいのが重要な舞台装置でもある「部屋」についてです。
中央に配置された病室用のベッド、照明は手術室で患部を照らすための無影灯のみ。
カメラの向かい側の壁には木製の調度品がありPC用のモニターが収まっています。
ステンレスのワゴンの上に配置されたバットに収められた様々な薬品。
その脇には車椅子と松葉杖...
病室なのか、手術室なのか?とても不思議な空間です。
まるで現実世界とは思えない空間として用意された部屋、その中央に苺りなはむが横たわっています。
氷のように冷たくなった身体で旅支度をする部屋
ねぇ、君の手は氷のように硬いね
そのベッドで医者たちと旅支度をして
天国はどこだろう?
君は思うだろうか
けど成功者リストに君はいないでしょう?
出典: デッドボーイ、デッドガール/作詞:Yunomi 作曲:Yunomi
静かに横になる苺りなはむの周囲に白装束に身を包んだ4人の少女が集います。
CY8ERの小犬丸ぽち、ましろ、病夢やみい、藤城アンナです。
やみいがりなはむの手に触れるとすでに体温はなく氷のように冷たくなっています。
さらにアンナはPCのモニターを確認しますが天国行きのリストにりなはむの名は掲載されていない...。
歌詞と同時進行しているためりなはむはすでに「デッドガール=死者」であること。
そしてその部屋で天国への旅支度をしていたことが分かります。
しかし彼女を待っていたのは天国行きのリストに載っていないという残酷な現実でした。
リストで確認できるのはアインシュタイン、ジョン・レノン、マイケル・ジャクソンといった名前です。
そしてなぜか『デッドボーイ、デッドガール』の制作者のYUNOMIの名が...。