明日はきっと来る

綿毛よ 花咲く根をはらそう
打たれても負けずに 手を叩こう
必ず 変わらず 日はまた昇って
行く さあfollow me now,
go so far away
頭でわかってるが
裸で踊れねぇんだ
バカね
しがみついている過去だけに
手をつなぎ離さないよぉ
誰の為でもないよ もう ただ…

出典: Dandelion/作詞:RYO-Z,ILMARI,PES,SU 作曲:DJ FUMIYA

一旦サビをはさんでILMARISUの掛け合いパートではどんなストーリーが?

夢や希望を志す者にとって回り道や挫折は避けて通ることができません。

タンポポの根のように力強く夢を心に根付かせよう

どんなにつらいことがあっても明日は必ずやって来るから...。

SUのライムは弱い自身の心の葛藤を表現しています。

でも大丈夫!僕の後についておいで!

僕が傷ついた時には君が助けてくれたじゃないか。

今度は僕が君を助ける番だよ。

クルー内での助け合いのようにも自身の弱い心に打ち勝とうとする独白にも聴こえます。

涙の先にある素敵な物語

RIP SLYME「Dandelion」の歌詞を解釈!綿毛に旅立ちを重ねると、前向きな景色が見えるの画像

晴れて目覚めたら chill out
潤す水 飲み干す daydreamer
種は空へと飛び出し
伝えてくreal この町へ deliver
ボケッと ポケットから
取り出したらいいか
歌詞が渡り 越えてゆくよ river
Burn down the system away
海を渡れ yeah
かかわった風達と共に 振り返れば
満たされた想い 涙も多い
いっさい乗り越え その向こうに
Very Specialなストーリー

出典: Dandelion/作詞:RYO-Z,ILMARI,PES,SU 作曲:DJ FUMIYA

疲れたら一旦立ち止まろう。chill out=リラックス

RIP SLYMEが辿ってきた道のりをリスナーに届けようとしているバースでしょう。

大きな夢はゆっくりと芽吹いていくこと。

一度咲いた花は種子を風にのせて街から街へと海を渡り伝えていきます。

「涙も多い」

悔しい思いもたくさんしてきた。

でもその先には素敵な物語が待っていたこと。

その光は包み込むように
世界の果てまで照らすように
雨雲が去ったその向こうに
Very Specialなストーリー
Everybody is the Sunshine
誰もがみなFlower
Everybody needs my Sunlight
風の中に(風の中に)風の中に Yeah

出典: Dandelion/作詞:RYO-Z,ILMARI,PES,SU 作曲:DJ FUMIYA

人は皆助け合いながら生活を営みます。

家族友人地域間コミュニティ教師と生徒会社と社員大人と子ども

RIP SLYMEの場合はクルー内の信頼関係、そしてファンとの絆でしょう。

若さゆえに1人で生きていけると思い込んでしまうこともあります。

しかしどこかで誰かに見守られて生きているのです。

RIP SLYMEは「Dandelion」の歌詞でこう歌います。

みんなが太陽であり同時に花でもある

美しい花を咲かせるためには太陽の光が必要です。

君が困っている時はどんなに離れていても風に乗って助けに行くよ。

everybody will be happy!

RIP SLYME「Dandelion」の歌詞を解釈!綿毛に旅立ちを重ねると、前向きな景色が見えるの画像

MVのラストを思い返してみましょう。

日が暮れて途方に暮れた宮崎あおいさんの目の前には大切な人が待っています

そして月が輝く夜空に映し出されるメッセージ

「Rip Slyme wishies the happiness

will shine on everyone like this tender moonlight...」

この穏やかな月明かりのように誰にでも幸せが輝くことを願っています...。

そして2度目のサビ前にDJ FUMIYAはスクラッチを駆使してメッセージを伝えていました。

Everybody wli be happy!

人は皆無限の可能性を秘めています。

RIP SLYMEも最初から成功を約束されていた訳ではありません。

どんな形でも幸せの花が咲きますように♪

なんて素敵なメッセージソングでしょう。

収録アルバム「MASTERPIECE」

不思議なアートワーク、仕掛け人は?

RIP SLYME「Dandelion」の歌詞を解釈!綿毛に旅立ちを重ねると、前向きな景色が見えるの画像

2004年に名曲「Dandelion」及び豪華アルバム「MASTERPIECE」をリリース。

本作は「黄昏サラウンド」「Galaxy」といったヒット曲も収録しています。

前年にRIP SLYME単独で5万人規模の公演を成功させるなど広い層に支持を得ていた時期の作品です。

このような人気絶頂の時期にリリースされた作品でありながら非常に肩の力の抜けた良作に仕上がっています。

派手さに固執しない練られたリリックの掛け合い

ラップを最大限に活かすためバリエーションに富んだサウンド

良い意味でヒップホップに縛られずRIP SLYMEのカラーを押し出すことに成功しています。

アートワークに気鋭のデザイナーのジェフ・マクフェトリッジを起用した先見性にも注目です。

ジェフは後に映画「かいじゅうたちのいるところ」や「Her」のデザインを担当します。

こうした地道な活動が評価されたのでしょう。

同年のNIKE FOOTBALLのアジア圏のCM「STEPPER'S DELIGHT」が使用されます。

推薦人はあのロナウジーニョということです。

このことは後の様々な企業からのタイアップ依頼へのキッカケにもなったのでしょう。

まさにRIP SLYMEが撒いてきた希望の綿毛が世界中に届く瞬間でした。