傷付けられるたびに心がすさんで、自分もまた相手を傷付けてしまう。
そんな負の連鎖に陥ってしまった2人は、2番の歌詞でも1番と変わらず不毛な争いを続けているようです。
もう疲れた...
「しょうがないよ」いつもの言葉 ケリ着いた体で 目もくれず ベッドの上 臥す
段々こっちもイラついて 罵声 怒号 浴びせ合うは 言うに事欠く dis
さあ さあ 始まりました ヒステリックナイト 今宵も rallyが続くでしょう
どう どう 御す間も無いわ 平手打ち judgeは不在のfightが幕開けた
嫌々々アタシは こんなはずじゃ ああ もう飽きた
出典: ヒステリックナイトガール feat. Such/作詞:PSYQUI 作曲:PSYQUI
前半の歌詞が1番と同じであるだけに、最後の一言が重くのしかかります。
この不毛な争いを投げ出してしまいたいのは主人公も同じ。
主人公は恋人の話を聞かない態度に苛立っていましたが、本当は主人公も相手の話など聞きたくないのでしょう。
自分だって「しょうがない」と言って、何もかもを終わらせてしまいたいのに...。
相手が先にそういった態度を取っているせいで、結局自分が話し合う姿勢をとらないといけなくなった。
そんな風に相手を憎む気持ちもあるのかもしれません。
こうなってしまえば、上手くいかないことのすべてが相手のせいだと思えてきます。
ここの歌詞の「飽きた」は、きっと「疲れた」と同じ意味。
最後の一言は、終わらない口論に疲弊しきった主人公の心の叫びだったのかもしれません。
過去に戻っても無駄
「勇敢だ」って言う 噛んじゃって 夕飯買ってない所為かい
Uターンしたって 何も無く 嫌です 憂患勝って you come back して
愛が無い無常の不謹慎 透けている お前の本音だ
歪んだ夜明けが くだんないや もう…
出典: ヒステリックナイトガール feat. Such/作詞:PSYQUI 作曲:PSYQUI
「勇敢」という言葉は主人公と恋人のどちらが言った言葉でしょうか。
どちらにしても嫌味であることは確かですね。
こんな風に憎まれ口ばかり言い合ってしまうのは、もしかしてお腹が空いているせい?
これもまた嫌味でしょうね。
もし過去に戻れたとしても、この2人が上手くいく未来をつくるのは難しそう。
それを分かっているからこそ、主人公も思わず「くだんない」と吐き捨てています。
喧嘩の原因は主人公の性格?
歌詞を読み解いていくと、この曲の主人公は随分と気性の荒い女性であることが分かります。
喧嘩の原因はもしかしたら主人公の方にあったのではないか?
そんな風に考えずにはいられませんね。
憎しみが消えない
全然わかんない 全然わかんない 全然わかんない
本当くだんない 本当くだんない 本当くだんない
見当違いの愛 手にしたって you got a 未来の後悔
捨て台詞くらいにはなるか? 威張んなよ お前が
出典: ヒステリックナイトガール feat. Such/作詞:PSYQUI 作曲:PSYQUI
主人公が分からないのは相手のことだけではなく、自分自身のこともなのでしょう。
そしてそれは「くだらない」という言葉についても、当てはまることだと考えられます。
結局は相手も自分も変わらない。
互いに自分の正当性を主張するために相手を責めている。
こんな関係に愛などあるはずがありません。
相手と上手くいっていた時に信じていたものは、すべて主人公の思い込みでしかなかったのでしょう。
本当は自分にも非があると理解している。
それでも一度芽生えた憎しみを消すことはできないようです。
2人が別れない理由
最低なんて言わないで「大変、遺憾」で大正解 再現だって難無くクリアです
相手にしないで 愛 手にしたって I got a 無情の好き'n'sick
捨て台詞くらいにはなるわ 逃げんなよ お前はアタシのモンだろ
出典: ヒステリックナイトガール feat. Such/作詞:PSYQUI 作曲:PSYQUI
もはや修復不可能なほど関係が壊れてしまっているというのに、なぜこの2人は別れないのでしょう。
その答えは最後の歌詞にありました。
別れない理由は、主人公の異常なほど強い所有欲。
どんなに憎い相手だったとしても、自分のモノを手放すなんてありえない。
傲慢だったのはむしろ主人公の方だったようですね。