松任谷由実の22枚目のシングル

リリースの初回盤はカセット!

1987年11月5日にリリースされたユーミンこと松任谷由実「SWEET DREAMS」は彼女の22枚目のシングル

当時は、シングルカセットで発売され、同曲のカラオケがついたバージョンでした。

カセットという所は、時代を感じますね。

オリコンチャートでは最高7位にランクイン。総売り上げは、7.6万枚。1980年代のシングルCD売り上げトップクラスが180万枚ですから、大ヒット曲とはいかなかったようですね。

ちなみに80年代シングルトップ売り上げは、山下達郎の「クリスマスイブ」182.2万枚でした。

1987年三菱自動車「新型ミラージュ」CMテーマ

松任谷由実「SWEET DREAMS」は1987年三菱自動車の「新型ミラージュ」のCMソングとして起用されていました。

こちらの映像15:00のあたりで連続してご覧いただけます。

この曲の起用によって88年にユーミンがリリースした「リフレインが叫んでる」ももう一度ミラージュのCMで再登場するようになったとか。

1991年映画「波の数だけ抱きしめて」でも登場

【SWEET DREAMS/松任谷由実】この電話が最後…甘く切ない恋の終わりを歌った歌詞の意味を解釈の画像

1991年のホイチョイプロダクション作成による青春映画「波の数だけ抱きしめて」の劇中でも「SWEET DREAMS」は使用されています。

舞台は1982年の西海岸ブーム前世の頃。主演中山美穂、織田裕二、といった豪華メンバーが出演。

学生時代の思い出にFM局の立ち上げプロジェクトを成功させようと、集まった若者たちの物語です。

彼らの学生最後の夏のドラマを、湘南の海を舞台に、ユーミンのさわやかでポップな音楽が盛り上げる青春ラブストーリー。

映画の中に登場するFM局は、実在するラジオステーションをモデルにしたものでした。

「SWEET DREAMS」甘く切ない歌詞の意味解釈

この電話が最後かもしれない

この電話が最後かもしれない
他人事に思える 涙だけ溢れて
もう切るわと何度も云いながら
ひきのばすのは私の方 

出典: SWEET DREAMS/作詞:松任谷由実 作曲:松任谷由実

「SWEET DREAMS」は別れの曲ということを皆さんは、お気づきでしょうか?

タイトルを裏切るような出だしの「この電話が最後かもしれない」はちょっと度肝を抜かれますね。

彼女が他人事に思えるのは、別れることに実感がわかない。あまりにも信じ難たい事実を受け入れられないのですね。

事実を受け止めたいくない自分と、別れることに間違いないと悟っている理性が交差して涙が止まらなくなります。

電話を引き延ばしても、何も変わらないのは分かっているけど、彼女の気持ちに区切りが付かないのです。

この頃の電話は、もちろん携帯ではなく黒電話、もしくは公衆電話だったかもしれないですから、ダイアルをいちいち回さないと相手に繋がらないんです。

今のスマホのように、クリック一つでつながったりSNSでコンタクトを取るような気軽さはなかったでしょうね。

電話を切ったら、すべて完全に終わってしまう!という重さがあったような気がします。

何に負けたの?

Sweet Heart
写真立てにはおどける二人
今日を知らずにキスしてる
Sweet Days
何に負けたの
わからないことがくやしいだけ

出典: SWEET DREAMS/作詞:松任谷由実 作曲:松任谷由実

思い出を振り返るって、胸が張り裂けそうになりますね。

まさか別れることにならなかった頃に撮った、幸せの真っただ中の2人の写真。

そこに飾ってあるだけで、辛くてやり場が無くなります。

SWEETな日々から、別れを迎えることになった理由すら分からない。

やり場のないくやしさに彼女は苦しみます。