世界はどうやってできているのか
世界は君を中心に回っているという意味が込められている「救世主」。
そもそも、この歌詞の中での救世主とは一体誰のことを指しているのかわからない人も少なくありません。
まずはこの歌詞に出てくる世界とはどういうものかについて解説します。
世界の存在意義
君がいなくなったら
きっと世界も終わる
だって世界は 君の中でしか廻れないから
出典: 救世主/作詞:野田洋次郎 作曲:野田洋次郎
「救世主」という曲はこのフレーズから始まります。
世界はどのような状態でしか存在することができないか、そして世界はどのように動くかが表現されています。
世界と聞くと、自分が住んでいる国以外の国を指すことが多いです。
実際に私達が住んでいる日本以外にも様々な国が存在し、そしてその国にもまた住人が存在します。
言葉には2つの意味が存在し、状況によって使い分けられているのです。
一つは国名などの普遍的な意味、もう一つは自分が抱くイメージや国民性などの考え方としての意味があります。
普遍的な意味は万国共通ですが、国民性やイメージについては人それぞれです。
悪いイメージを持っている人もいれば、逆に良いイメージを持つ人もいます。
イメージそのものが世界であり、その世界を作るには自分が必要である、という意味が込められているのです。
人がいるからこそ世界が作られる
君と出会ったあの朝に
僕は世界に呼ばれ
そっと 君を守るようにと送られたんだよ
出典: 救世主/作詞:野田洋次郎 作曲:野田洋次郎
自分の世界というのは、決して国だけで成り立つわけではありません。
自分の世界観を作る一番の要因は、自分以外の人です。
人というのは基本的に自分の母親から生まれてきます。
そして自分が怪我をしないように助産師さんがきちんと守ってくれます。
すべての生物は一人でも生きることはできますが、より長い人生を生きるには自分以外の人が必要不可欠です。
自分以外の誰かがいてこそ存在することができます。
親や親戚、スーパーの店員や職場の上司や先輩、幼馴染の友人も人生においては必要不可欠な存在です。
そのような人たちがいるからこそ生きていくことができ、共に過ごすからこそ思い出として世界を作っています。
そして人生には始まりがあれば終わりもあるのです。
自分自身がこの世を去ると、自分の世界観とともに心に残った思い出も消えてしまいます。
この歌詞にはそんな自分以外の人たちの存在の大切さが込められています。
世界の救世主は一体誰なのか
サビの部分では、世界を救ったということと感謝の思いが綴られています。
そして気になるのがサビに出てくる僕という言葉です。
僕とは一体どのようなものか、そしてどうやって世界を救ったのかということについて触れていきます。
僕とは何なのか
君がいないと ここにいないと 何もないんだよ
そう 君は今日も この世界を救ったんだよ
僕を消さないで 離さないで 繋いどいてよ
そう 君は生きた 今日も生きた
どうもありがとう
出典: 救世主/作詞:野田洋次郎 作曲:野田洋次郎
1番のサビの部分で突如出てきた僕という言葉。
しかしサビの部分だけでみると、僕はどういうものなのかが全くわかりません。
先程の部分で考えると、僕というのは思い出のことを指しているのではないかと考える人もいるはずです。
とはいえ、思い出というのは様々な形で残すことができます。
写真などの形として残っているものもあれば、データなどの無形のものもあります。
思い出というのは自分の世界の一部となりますが、その思い出を残すには頭に記憶しておかなければいけません。
つまり思い出も頭の記憶に残っていなければ世界の一部とはならないということをここでは表現しています。
今日まで感じたことを自分の世界に残してくれてありがとう、という意味で捉えたほうがわかりやすいです。
些細なことでも世界を救っている
最後のありがとうの意味は、思い出を残してくれてありがとうという意味が込められていると説明しました。
実はそれ以外にももう一つ意味が込められています。
そのもう一つの意味としては、今日も元気で生きてくれてありがとうという意味です。
これは一体どういう意味なのでしょうか。
最初に人生には始まりと終わりがあると説明しましたが、終わりというのはいつ訪れるかわからないものです。
人生というのは何が起こるかわかりません。
ある日突然大災害が起きて突然この世を去ったり、病気でこの世を去ることもあります。
昨日まで元気だったのになぜ突然、ということも人生においてはあり得るのです。
世界というのは自分が生きていることで作られます。
つまりは自分そのものがいなければ何も起こりません。
世界を作ることも大事ですが、ただ無事に今日を生きてこれただけでも世界を救っているのです。
大きなこと以外でも、楽しく元気に生きている姿だけでも世界にとっては救世主だということが伝わってきます。