チェインギャングってどんな曲?

「チェインギャング/THE BLUE HEARTS」をANARCHYが歌う!?歌詞に迫る!MVあり♪の画像

まずはチェインギャングのご紹介。

オリジナルはTHE BLUE HEARTS

この曲は1987年に発売されたTHE BLUE HEARTSのキスしてほしい(トゥー・トゥー・トゥー)のB面として発売された1曲です。

題名「チェインギャング」はサムクックの曲から取ったもの。

鎖につながれた囚人を意味します。

THE BLUE HEARTS楽曲はボーカル甲本ヒロト、ギターボーカル真島昌利の二人が作っているのですが、この曲は真島作詞作曲、ボーカルも務めています。

原曲のTHE BLUE HEARTS版も歌詞の過激さが際立つ1曲。

まずはTHE BLUE HEARTS版を聞いてほしいと思います。

チェインギャング(鎖に繋がれた囚人)と名付けられたこの曲。

正しく「生きる」ということの苦しさ、大人になることの難しさを歌った1曲です。

いわゆる「ワル」と言われる、世間からどうしようもない奴と言われる人にも心があり、葛藤があり、愛してほしいという欲求もある。

そんな想いをマーシーのしゃがれた声でつらつらと歌い上げる名曲は、今の時代にも共感を得る曲だと思います。

やさぐれ者の気持ちを歌った歌詞に注目

歌詞の過激さから発売延期に

もともと1stアルバム収録用に作られた曲。

しかし「キリストを殺した」いう一節が過激すぎるという理由で収録は見送られ、キスしてほしいのB面として発売されたという経緯があります。

一体どんな歌詞が歌われているのでしょうか。

苦悩しながら生きる若者へのアンセム(応援歌)

仮面をつけて生きるのは 息苦しくてしょうがない
どこでもいつも誰とでも 笑顔でなんかいられない

出典: チェインギャング/作詞:真島昌利 作曲:真島昌利

この世界に息苦しさを感じるのは今も昔も変わりません。

色々な鎖に縛られ、不自由さを感じながらも笑顔で、いい人でいないといけないなんて誰が決めたのでしょう。

そんな世界で、大人になることをあきらめ、一人殻に閉じこもる人も少なくないと思います。

そんな鬱屈した気持ちが「わるいこと」へと向いてしまうと、行動だけを批判されてどうしてそんなことをしたのかには誰も気づいてくれない。

そんな膿のような気持ちを吐き出すようにこの歌は続きます。

人をだましたりするのは とってもいけないことです
モノを盗んだりするのは とってもいけないことです
それでも僕はだましたり モノを盗んだりしてきた
世界が歪んでいるのは 僕のしわざかもしれない

出典: チェインギャング/作詞:真島昌利 作曲:真島昌利

だけど死ぬのはみじめ

この歌は救いのない歌ではありません。

生きているのはカッコ悪い、だけど死ぬのはみじめだ。

誰かを愛することで、世界は変わるかもしれない。

だから人を愛することを忘れるな。

やさぐれることをかっこいいと賞賛するわけでも、推奨するわけでもありません。

ただ、「そんな風に思っているのは一人じゃないよ」という応援歌なんだと思います。

そして、一人ぼっちで生きていくのも辛いなら、だれかを愛することを忘れるな、と締めくくられます。

それは一人ぼっちが怖くてハンパに生きた人生の先輩からの「忠告」なのかもしれない。

だけど、否定するわけでも、怒るわけでもなく寄り添ってくれるこの歌は、同じ境遇だからこそスッと染み込む言葉だらけで埋め尽くされているのです。

ANARCHY版「チェインギャング」

原曲の歌詞の合間にオリジナルの歌詞のラップが入ります。

元々この曲は自分のためにあるのでは、と感じるほど共感を得たと語っているほど思い入れのある1曲だったそうです。

元歌詞のアレンジ部分と、自身の生い立ちを重ねたような部分が組み込まれています。

歌詞は未発表

いくつかの歌詞検索サイトを覗いてみたのですが、ラップ部分の歌詞は記載されていませんでした。

声にエフェクトがかかっていることもあり、詳細に聞き取ることは難しかったのですが、繰り返し使われている部分だけ耳コピ状態で起こすと、内容はこんな感じです。

“誰が僕を…しばりつける/いるの…僕のそばに…夢が僕を笑う/他のみんなと同じようにできない/ごめんなさい/僕は自分を殺してまで生きれない”

上記はあくまで聞こえた部分を起こしているので、正しい漢字表記かわかりませんし、正しい歌詞かもわかりません。

それを踏まえて「あーこんな感じかー」と思ってもらえるといいかなと思います。