ひとつに重なり生きてゆく恋を
夢みて傷つくだけの二人だよ
何度も愛してるって聞くおまえは
この愛なしでは生きてさえゆけないと
出典: I LOVE YOU/作詞:尾崎豊 作曲:尾崎豊
一心同体となった思いは、それを夢見ることで傷つくのでしょうか。
それとも、今のそうでない現実に対して傷ついているのでしょうか。
心の奥底には、何か不安のようなものがあることを感じさせるフレーズですね。
この歌が堕胎を歌った歌ならば、家族を築き上げることを夢見ているのでしょう。
二人の間に子供が生れて幸せに暮らしている姿を何度も想像し、話すのではないでしょうか。
その度に、堕ろしたことに対する罪悪感や悲しみに心をえぐられるのです。
失った子供を愛おしく感じているようでもあります。
何度も愛してるって聞くおまえ
出典: I LOVE YOU/作詞:尾崎豊 作曲:尾崎豊
彼女の方が愛を失うことを恐れているようです。
今の彼らにとって「生きている」ことがギリギリなのでしょう。
彼女は愛を失えば、生きることすら出来なくなるといっています。
彼はそんな彼女を見放すことは出来ません。
もしかしたら、彼は少し気持ちが離れることがあったのかもしれません。
だからこそ、愛を再確認するように側にいるのでしょう。
愛が消えないように
きしむベッドの上で 優しさを持ちより
きつく躰 抱きしめあえば
それからまた二人は目を閉じるよ
悲しい歌に愛がしらけてしまわぬ様に
出典: I LOVE YOU/作詞:尾崎豊 作曲:尾崎豊
最後のフレーズは、先ほど出てきたサビのフレーズを繰り返していて、印象を強めてます。
そして、二人だけの時間をじっと噛み締めている様子が目に浮かびますね。
体を重ねたことで出来た子供、幸せにしてあげられなかった子を思っています。
二人は罪や悲しみを分け合っているのではないでしょうか。
二人で分け合うことで、辛さも半分になっていくのです。
今は、優しさだけを持ち寄って包まれていたい…、そんな声も聴こえてきそうです。
目を閉じた二人には何が見えているのでしょう。
悲しい歌は子供を失ったこと、と捉えることが出来ます。
子供を堕ろしたことで、愛がしらけてしまわないように…。
この曲をじっくりと考察していくと、愛は自然とそこにあるものではないように感じます。
いつかは冷めてしまうもの、しらけてしまうものなのでしょう。
だから二人は愛を確かめ合って生きていくのです。
ずっと一緒にいたい、彼女と歩んでいきたいという意思を感じます。
尾崎祐哉の歌声
尾崎豊が残した息子、尾崎祐哉はシンガーソングライターとして活躍しています。
そして彼の歌声が父そっくりであると絶賛されているのです。
どこか儚げな雰囲気も故尾崎豊を彷彿とさせるのではないでしょうか。
彼は死にゆく前に、家族を残したのです。
少しの間ですが歌詞の中で歌われていた、ひとつに重なり合う生き方が出来たはずです。
さいごに
いかがでしたでしょうか。
尾崎豊の『I LOVE YOU』の歌詞には、若い愛の一途な思いが込められているように感じました。
尾崎豊自身の生き方が、無鉄砲でも真っ直ぐに、ありのままの自分を表現していった結果が、彼の楽曲の中によく表現されていると思います。
尾崎豊の死後も、彼の生き様に共感する若者たちも多く、彼の伝説はこれまで長く語り継がれて、この曲は数多くのミュージシャンによってもカバーされてきました。
若くして亡くなった尾崎豊でしたが、もし、生きていたら、さらにたくさんの名曲を生み出していたのかもしれません。
この曲は堕胎を歌った歌だといわれていますが、真相は彼のみが知っています。
どんな思いでこの曲を聴き、どんな思いで歌うのか。
それはこの曲を愛するひとりひとりに委ねられているのかもしれません。
最後に尾崎豊についてもっと知りたい方へ、彼の記事をおすすめします。
また息子裕也についての記事もおすすめです。
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