アーティストとしての声優・宮野真守
令和元年、輝いている男性声優といえば?という問いに対して、確実に名前が上がるであろう人気声優、宮野真守。
声優だけでなくアーティストとしても活躍しており、自身が役を務めるアニメの主題歌を歌ったりもしています。
そんな宮野真守の約2年半ぶりとなる17枚目のシングル「アンコール」。
今作は自身も声優として出演している「劇場版 うたの☆プリンスさまっ♪マジLOVEキングダム」の主題歌になっています。
カップリングの「ぼくはヒーロー」もNHKのみんなのうたで放送されるなど発売前から注目度の高かったシングルです。
今回は「アンコール」のミュージックビデオに焦点を置いて、内容を徹底解説していきます。
ミュージックビデオの舞台
「うた☆プリ」は劇中でもたくさんのアイドルが歌って踊ってのライブを繰り広げます。
特に今回の劇場版ではほとんどがライブパートでとてもきらびやかな内容に。
しかしそんなキラキラしたアニメの内容とは対照的に、ミュージックビデオは薄暗いバックステージが舞台です。
飾り気がなく、光も色もあまり強調されてない映像で宮野真守はアンコールという曲をどう表現するのでしょうか。
MV序盤
スローな映像
宮野がバックステージの廊下を歩いている。そんな描写からMVは始まります。
宮野の足音と、騒然としたスタッフの声。
廊下ですれ違うスタッフとあいさつを交わす宮野の姿は本当にいつものバックステージの風景といった感じ。
その模様がかなりゆっくりな動きに加工されていて、薄暗い映像と相まって不思議な空気感を出しています。
正直スローなバックステージの映像から始まるMVの演出はまあよくあると言えばよくありますね。
その場合多いのはバックステージから舞台へ上がり、一気にきらびやかな演出に移行するというのが定番です。
しかしこのMVに関しては終始バックステージの模様になっています。
映像の変化
ポツンと置かれたパイプ椅子に宮野真守が座り、そのまま歌いだすという何ともアンニュイな展開。
アンコールという題名、「うた☆プリ」というキラキラしたアニメ、この2つの印象からかけ離れた内容に目が離せなくなります。
いつの間にか映像もスローではなく通常の速さに。
ここから音楽も少しづつ盛り上がっていくのでこういう細かい表現は自然とテンションが上がりますね。
しかし依然として映像はバックステージのまま。
ここからどういう演出に発展するのでしょうか。
オーケストラ
少し映像の角度が切り替わり、宮野真守の前にオーケストラの一団が姿を現します。
舞台はバックステージのままなので裏で音合わせをしている風景のよう。
ここから宮野の歌い方に熱が入りだし、表情、動きも豊かになってきます。
カメラワークも激しくなり、あらゆる角度から宮野の魅力を引き出している感じですね。
特に注目してほしいのは表情です。
熱く、セクシーな歌い方、動きの中に歌を心から楽しんでいるような笑顔。
宮野ファンならずともこの表情には心惹かれてしまいます。
MV中盤
ダンスパート
長い八の字に広がったオーケストラの中心で歌う宮野。
その手にカメラが寄っていき、まるでオーケストラの演奏を指揮者が止めるようにグッとこぶしを握ります。
その瞬間、場面はダンサーに囲まれたダンスパートへと移り変わっていきます。
とはいってもやはりバックステージでの練習のような風景ですね。
周りのダンサーさんは台本を持っています。
まるでミュージカルの路地裏でのダンスパートの場面のように薄暗いバックステージで情熱的に踊り上げているようですね。