近藤真彦の「愚か者」ってどんな曲!?
歌詞が衝撃的。
「愚か者」は1987年に発売された近藤真彦(マッチ)とって23枚目のシングル曲です。
ザ・ベストテン(歌番組)で1位を獲得し、オリコンチャートでも2位を記録したマッチの代表的なヒット曲のひとつですね♪
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%84%9A%E3%81%8B%E8%80%85
「愚か者」をテーマにした歌詞が衝撃的な曲。それまでにない印象的な歌詞で当時大変話題となった曲です。
日常で「愚か者」ってそうそう使う単語でないですので非常にインパクトがありますよね。これは作者が狙ってこの過激な単語をあえて使用したのでしょう。
タイトルというのはやはり非常に大事な要素ですから、大きな刺激を狙ったのでしょう!
それでは「愚か者」の世界を見ていきましょう。
「愚か者」の歌詞の意味を徹底解釈!
断罪の歌詞。
「愚か者」が歌詞のテーマです。なぜ人は「愚か者」になってしまうのでしょうか。
断罪をモチーフとした歌詞の世界を見ていきましょう。
愚か者よ おまえの流した涙を受けよう
愚か者よ 私の胸にほほをうずめて 今夜は眠れよ
出典: 愚か者/作詞:伊達歩 作曲:井上堯之
神様に抱かれる「愚か者」の描写ですね。涙を流して苦しんだ心を包み込んで癒やしてくれています。
今夜は安心して神様の胸の中でぐっすりと眠れそうです。
「愚か者よ」と呼びかけられていますが、この寛大な神様は裁くつもりはないようです。
身果てぬ夢に男はさまよい 女はこがれる
ルージュを引けば 偽りだけがいつも真実 それが人生
出典: 愚か者/作詞:伊達歩 作曲:井上堯之
男は夢見る動物。女は恋い焦がれる。
男と女はお互いを求め合うけれど、本心を隠したり、気持ちを偽ったりして気持ちはすれ違い。
こんな男女の虚しい営みを歌っているのかも知れません。騙し合っているのも人間の真実。
それが生きるということです。綺麗事だけでは成り立たない現実があります。
その現実をどう乗り越えていくかで人それぞれの個性が現れますね。
ごらん金と銀の器を抱いて
罪と罰の酒を満たした
愚か者が街を走るよ
おいで金と銀の器を抱いて
罪と罰の酒を飲もうよ
ここは愚か者の酒場さ
出典: 愚か者/作詞:伊達歩 作曲:井上堯之
この「金銀の器」というのは聖書の「ベルシャザルの酒宴」のエピソードからの引用です。
このエピソードは神殿から奪ってきた「金銀の器」で酒を飲んだところ、神様から断罪されたというお話。
神様の「金銀の器」でお酒を飲むということは「罪」ということになります。
ここでの歌詞は「愚か者」が酒を飲むという場面を描写しています。現実にある酒場で「愚か者」が酒を煽るというイメージですね。
しかし、この他にもう一つ意味があると考えます。
日々の生活の中で罪を犯している「愚か者」が街中のいたるところにいるというイメージです。
7つの大罪
キリスト教には7つの大罪という考えがあります。引用しています↓
七つの大罪は「暴食」、「色欲」、「強欲」、「憤怒」、「怠惰」、「傲慢」、「嫉妬」
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%83%E3%81%A4%E3%81%AE%E5%A4%A7%E7%BD%AA
つまり「酒を飲んでいる」というのは「罪を犯している」ことの例えです。
お酒を飲まなくても、人間は7つの大罪を犯しているのではないかという警告をしている歌なのではないでしょうか。
ストレスで暴飲暴食。欲望に溺れての浮気。怒りに我を忘れるなどのキリスト教的には「罪」とされていることを人間はしていますよね。