オリコンシングルチャートで6作連続1位を獲得
「New World」がリリースされたのは、今から12年前の2005年4月6日。
L’Arc~en~Cielの26枚目のシングルとなったこの作品で、オリコンシングルチャート6作連続1位を獲得しました。
また、2005年の日本テレビ系プロ野球中継「1球の緊張感 THE LIVE 2005」の上半期テーマソングに起用。
そのプロ野球中継に、hydeとkenがゲストとして出演したことも話題になりました。
ドラムのyukihiroが作詞した初のシングル曲
「New World」の最大の特徴は、ドラムのyukihiroが作詞した曲ということ。
それまでL’Arc~en~CielのシングルA面曲は、全てボーカルのhydeが作詞を担当していました。
そのため、「New World」はhyde以外のメンバーが作詞した初のシングルA面曲であり、L’Arc~en~Cielの数ある作品の中でも特別な存在です。
もともとyukihiroが作詞を手がけた曲は多くありませんが、7作目のアルバム「ray」収録の「trick」では、作詞作曲を担当しています。
「New World」の歌詞の意味は?
直訳すると「新しい世界」という意味を持つこの楽曲。
その「新しい世界」とは、いったいどんな世界なのでしょうか?
そして、作詞したyukihiroがこの曲に込めた思いとは?
さっそく、歌詞の世界を覗いてみましょう。
過去を振り返っても得るものは何もない
此処に在る確かなリアリティー
振り返る昨日なんてくだらない
途切れない空を何処までも
影さえも映らない世界へ
出典: http://j-lyric.net/artist/a000723/l004271.html
冒頭からいきなり「過去を振り返るなんてくだらない」というフレーズが出てきます。
そうは言っても、実際には「あのとき、こうしていればよかった」など、過去を振り返って後悔することは多々ありますよね。
しかしこの曲では、「過去を振り返っても得るものは何もない」と言い切っています。
その後に続く「途切れない空」や「影さえも映らない世界」という言葉は、終わってしまった過去ではなく、これから自分が作っていく未来をイメージさせます。
そう考えると、この曲の主人公は現状に不満を持っていて、その現状を打破するために未来へ向かって羽ばたこうとしているようにも思えますね。
覚醒の声=心の叫び
喧騒に 紛れて 届いた 覚醒の声
[Stand up for your final choice! Now the time of fate has come]
出典: https://twitter.com/Len__Rin/status/544021440194813952
ここで言う「覚醒の声」とは、誰かが発した声ではなく、自分の中から出てきた心の叫びではないでしょうか。
何か新しいことを始めたときや、人生の転機が訪れたとき、周りからは「○○したほうがいい」「イヤ、××を選んだほうがいい」など、余計な雑音が聞こえてきます。
それらの雑音に心を乱されて、どうしたらいいのかわからなくなって余計に迷うこともありますよね。
そんなときに、英語の歌詞の部分である「最終的な答えを出すために立ち上がれ、運命のときは来た!」という心の叫びが聞こえてくる。
それを聞いたことによって、主人公の心の乱れや迷いがスッと晴れて、未来へと向かう準備が整ったのかもしれません。
自分だけの自由な「新しい世界」
闇を裂いて 溢れ出した 光り 掴み 掲げろ
I'm awakening in the new world
出典: https://twitter.com/Fav_LArc_Lyrics/status/921249368358797312
サビの部分では、「過去」という闇を裂いて「未来」という新しい世界へ移ろうとする主人公の姿が表現されています。
その世界は光に満ちていて、過去に縛られることもなく、これからどんな色にも染めることができる自分だけの自由な新しい世界。
そんな新しい世界を見つけた主人公の喜びが、この歌詞から読み取ることができます。