1行目に出てくるのはどちらもゲームの名前。
ゲームをしている途中で、何もしていない自分が虚しく思えてきてしまったのです。
しっかり働いている人と比べてしまい、自分の存在価値すらもよくわからなくなってくる。
自分には何もできることがないのか、自分は何のために生きているのか。
自分も何かしたいのに、できることがない、どうしたら良いのかわからない。
「生きる意味」のようなものを、主人公は失ってしまっている状態です。
そのことに対して、悲しみや悔しさが溢れ出てしまったのです。
歌詞の2行目の「涙」という言葉。
これは流れ続ける「なみだ」のこと。
自分の虚しさが抑えきれず、感情として溢れ出てしまったのです。
歌詞の3行目から、どしゃ降りの雨ということが伝わってきます。
本当の天気はもちろん、自分の気持ちもどしゃ降りのように涙を流している。
そんな自分の悲しみを、これから降る雨に託そうとしているのです。
損か得か
損な気持ちになること
Good day Good night に
またまた bad feeling
感じてる方がなんかやっぱ損じゃない
なんて野暮なこと言わないで
出典: Bad Feeling/作詞:ぜったくん 作曲:ぜったくん
歌詞では、こんな良い日に悲しい気持ちになることは損だと言っています。
「NO」の意味ではなく「〜じゃない?」という同意の意味が込められているのです。
多くの人が「損だ」と思うでしょう。
「野暮」と言っていることからも、当たり前ということが伝わってきます。
また3行目の「なんかやっぱ」という言葉から、どこか少し曖昧な表現がなされています。
確信は突いていないけれども「なんとなく」という表現です。
特に深くは考えていないような印象を受けるのではないでしょうか。
他の歌詞ではかなり重い気持ちになる表現でしたが、ここでは軽い表現がされているのです。
「今まで何もしてこなかったことに対して、特に何も思っていなかった」ということが現れています。
だらだらすること
またも Good day good night ならば
ひたすら chilling
感じてる方がなんかやっぱ得じゃない
なんて野暮なこと言わないぜ
出典: Bad Feeling/作詞:ぜったくん 作曲:ぜったくん
2行目の「Chilling」。
ネイティブの方がよく使う言葉で「だらだらする」という意味があります。
「良い日ならば、だらだらしようじゃないか」というような印象です。
ずっとだらだらする今までの生活。
でもそれを決して得だとは言わないのです。
自分はそれが良いことだとは思わないから。
歌詞の最後の「言わないぜ」という言葉から、まだ軽い表現のような印象もあります。
しかし軽い表現でありながら、その中に込められた思いははっきりとしているのです。
雨に託した思い
馬鹿にする気持ち
「空が泣いた」なんて
安い歌詞だって
言ってたのに今日はなんで泣いてるの?
外にでてるやつのインスタをみて
「ざまぁ」って思う
そんな自分に対して
bad bad bad feeling
出典: Bad Feeling/作詞:ぜったくん 作曲:ぜったくん
雨が降っていることを「空が泣いている」と表現する曲は多いです。
雨を「悲しみ」と捉える描写は当たり前のように行われています。
それをありがちな表現だと馬鹿にしている様子が2行目から伝わってくるのではないでしょうか。
そして、雨なのに外出している人物も馬鹿にしています。
「インスタ」という言葉からよりリアルな様子が伝わってきます。
しかしまた何もしていない自分と比較し、さらに虚しい気持ちになってしまうのです。
「bad」という言葉が多く使われていることからも、より自分への評価を下げていることがわかります。
自分に対する虚しさがより強まっているのです。
自分の弱い部分を流す
降り出した雨にそっと
泪溶かしてく
ありがちな雨にそっと
せめてもの思いを伝える
出典: Bad Feeling/作詞:ぜったくん 作曲:ぜったくん
自分の強がる気持ちを隠せない主人公。
歌詞の2行目で「泪」という文字が使われています。
この「泪」は目から溢れ出る「なみだ」のこと。
視覚的に泣いているということが伝わってきます。
そして溢れてしまった泪を、雨に流してもらおうとするのです。
悲しさや悔しさなどの気持ちも雨に流してもらう。
あんなに雨のことを馬鹿にしていたのに、結局自分もそんな雨に頼ってしまうのです。
それが歌詞の3行目の「ありがち」という言葉から伝わってきます。
弱さを認めない自分でありながら、心のどこかではそんな自分が嫌でたまらないのです。
そんな思いを雨に託したのでした。