主人公にとって未来に希望などなく、明日だって見えない暗闇を過ごしてきたのがわかります。

過去に何かあって絶望してきたのでしょうか。

それでも主人公は「キミ」に出会い明るい明日を期待することができるようになりました。

“明日も「キミ」に会いたい。”そんな風に思っているのが伝わってくるようです。

しかし3行目に注目です。ここでは『サヨナライツカ』も出てくる彼の婚約者のことでもあるよう。

つまり、「キミ」はすでに誰かのものなのです。

その人を傷つけていたとしても、主人公は「キミ」求め、「キミ」の愛に応えようとするのです。

一見一途で健気な気持ちではありますが、その裏で“傷つく人がいる”ことを感じさせ切なくなりますね。

内緒の愛はより情熱的に

肩に触れる手のぬくもり
今でもまだ愛おしい
とめどなく流れる雑踏に
息を潜め寄り添った

出典: ALWAYS/作詞:百田留衣 作曲:百田留衣

ここの歌詞では2人が隠れながら付き合っていたということが表現されているようです。

肩を抱かれている時の感触をまだ主人公は覚えていて、それがとても心地よかったのもわかります。

人々が行き交う街で、2人は隠れるように寄り添ってデートをしていたのでしょうか。

堂々と付き合えないことがまた2人を熱くさせるのかもしれません。

いけないこととはわかっていても、気持ちは抑えきれません…。そんな情熱的な恋愛なのがわかります。

この先どうなるかわからなくても構わない

中島美嘉【ALWAYS】歌詞の意味を考察!失うと分かって信じるのはなぜ?恋の儚さすら受け入れたい…の画像

愛は季節のように
移ろいゆくもの それでもいい
明日のことは分からないけど
信じていたい キミとなら

出典: ALWAYS/作詞:百田留衣 作曲:百田留衣

1、2行目の意味は“この愛は永遠ではない”ということだと思われます。

相手の気持ちが変わってしまうとしても、それは当然のことなのだから…。

なんと大人な発想でしょうか。

主人公は、愛する人には自分以外の人がいることを知って好きになっているのでこのように思うのかもしれません。

今はまだこの先ずっと一緒にいられる状況じゃないけれど、そうなることも夢ではない。

愛し合っている者同士ならきっと未来でも一緒にいられるはず。

現実を受け入れてはいるけれど一筋の希望も心の奥では持っているような気がしますね。

また、主人公は「キミ」と「キミ」の彼女の関係をぶち壊そうとはしていません。

ただ自分にとっての愛を信じているのです。

「キミ」がいなくなるまでは

中島美嘉【ALWAYS】歌詞の意味を考察!失うと分かって信じるのはなぜ?恋の儚さすら受け入れたい…の画像

「サヨナラ」キミは忘れるかな
永遠を見た夜さえ
変わらずキミと笑えるかな
どこかでいつかキミを失う
その時まで ずっと

出典: ALWAYS/作詞:百田留衣 作曲:百田留衣

頭では現実を受け入れていて、心ではもしかしたら…と希望を持っている主人公。

しかしここでは自分に言い聞かせるかのように想いを綴っています。

“もしも別れるその時が来たら、「キミ」は私のことを簡単に忘れちゃうのかな。”

そんな寂しさを感じている気持ちが伝わってきます。

“永遠に一緒にいたい。”お互いがそう思えたことも忘れられてしまうかもという寂しさです。

しかし主人公は大人な女性

複雑な関係になることを分っていて自分で選択したこの状況をちゃんと理解しなければなりません。

だからこそ、3、4行目のように“終わりがくる時”まではずっと2人で笑っていたいと思っているのです。

この愛が過ちだとしても…

二人だけの日々が
過ちだとしても
かまわないから ただ

「サヨナラ」キミは忘れるかな
永遠をみた夜さえ
変わらずキミと笑えるかな

どこかでいつか君を失う時まで

出典: ALWAYS/作詞:百田留衣 作曲:百田留衣

ここで主人公が伝えたいことは「この愛は偽りじゃない」ということではないでしょうか。

“過ち”つまり、いけないことだと分っていた恋愛

しかしお互いが“愛されるより愛する”を選んだ結果なのです。

これはいけないことかもしれないけれど、2人にとっては偽りではない本物の愛だったのです。

ここも『サヨナライツカ』の2人を象徴しているかのようですね。

歌詞でも“確かなことなんて何もない”と冒頭で綴っていたように何も信じるものがなかった主人公。

「キミ」と出会ったことでそれまでの世界が一変したような感覚になったのだと思います。

しかしはじまり方が正しくなかったために失う覚悟もしているのです。

失う覚悟をしてまで今一緒にいたい程誰かを愛することができるというのもすごい勇気だと思いませんか。

本物の愛を知った男女の情熱的な愛し合い方だというのが伝わってくるようです。

透き通るような歌声と優しいメロディー

【ALWAYS】のPV(ショートバージョン)をチェック!

それでは歌詞の解釈を読んでいただいたところで、改めて【ALWAYS】のPVをご覧ください。

透き通るような中島美嘉さんの歌声と、切ないメロディーが素敵な1曲。

そしてどこか物憂げで寂しそうな表情でいるのも歌詞の意味を知ると納得できますね。

彼女の美しさも際立っていると思います。