完璧な自由
I wish to wish to be free
それでも世界は
繋がれてあって止まりはしなくて
陽は昇って
出典: Wish on/作詞:HIROYA HIRAI 作曲:HIROYA HIRAI
ここでも彼は自由を求めています。
しかし彼はこの世界に完璧な自由が存在しないことも知っているようです。
世界というものは自分1人だけで成り立っているものではない。
直接的にも間接的にも、繋がりあって私たちはお互いを必要としています。
それは時に私たちに対して制限を与えますが、お互いを尊重するためにそれは必要なものなのです。
そしてそうやって作り上げられた社会というものは決して止まりはしません。
私たちが生きている間も死んでからもずっと動き続けているのです。
それはまるで太陽が昇るのと同じように当たり前のこと。
私たちは自由を求めながらも、制限や不自由というものに守られています。
心の成長
未来を夢見て
夕焼けが溶けた先には
眩しそうなまだ見ぬ世界があって
変わりゆく風の中では
昔よりは賢くなれたのかな
出典: Wish on/作詞:HIROYA HIRAI 作曲:HIROYA HIRAI
しかし主人公はそれを知りながらも自由というものに心惹かれているようです。
沈みゆく太陽の先には、どこまでも続いているような地平線があります。
それを見つめながら現在地からは確認できない場所を夢見ているのかもしれません。
それは物理的な話ではなく、彼の精神的な距離を表していると考えられます。
今自分がいる場所からは到底想像も付かない未来。
それを想像しながら彼は風に吹かれています。
過去の自分と比べて今は果たして進歩できているのだろうか。
自問自答を繰り返しながらどこまでも飛躍していく未来を夢見ているのです。
届かない想い
I wish to wish to be free
叶わぬ願いは
涙落として祈ってみたって
届きはしないけれど
出典: Wish on/作詞:HIROYA HIRAI 作曲:HIROYA HIRAI
そうして未来を夢見ても理想通り世界が動いていくということは多くありません。
いくら願っても叶わない夢も沢山あります。
涙を流すほど心の底から欲しいと願うような未来も、主人公にはあるのでしょう。
どれだけ願っても自分の手はその未来へ辿りつかない。
それは諦めではなく事実として彼は身に染みて分かっているのです。
だからこそここには夢を追う人間の切実さが滲んでいます。
届きはしないと分かっていても、求めることをやめられないのでしょう。
新たな夢
現実を受け入れること
I wish to wish to be free
それでも世界を
受け入れていって泣き笑いあって
陽は昇って
出典: Wish on/作詞:HIROYA HIRAI 作曲:HIROYA HIRAI
どれだけ求めても手に入らないという事実。
それは私たちの心に時に大きな影を落とします。
しかし主人公はそんな世界を恨んでいる様子はありません。
その事実を受け入れながら生きていこうと考えているのでしょう。
受け入れるということには苦しみや痛みも伴います。
完全に受け入れるまでには、涙を流すことだってあるかもしれません。
それでも私たちは叶わないことから目を背けず現実を直視することでより前を向いて進むことができます。
そうすれば自分にとっての新たな夢を見つけることだってできるでしょう。
私たちの生きる世界は、1度も止まることなく毎日動き続けているからです。
変化し続ける世界
いつまでもそこにないのならば
僕らどこまでいこうか
いつまでも傍にはないから
僕らは進むのかな
出典: Wish on/作詞:HIROYA HIRAI 作曲:HIROYA HIRAI
世界が止まることなく動き続けている中で、人間同士の関係性も日々変わっていきます。
ずっと同じ場所に留まり続けるものはこの世にはありません。
常に変化が生じているのです。
外側からは以前と変わらないように見えても、内側では様々な変化が起きている。
それが人間という生き物なのではないでしょうか。
何故私たちが未来に向かって進んでいくのか。
それは永遠というものが存在しないことを知っているからでしょう。
ずっと傍にあるものは存在しないと知っているからこそ未来を見据えて歩く。
そこに別れの悲しみがあったとしても、未来には新しい出会いや新しい幸せも存在しているからです。