絶望の花とは?
絶望の花っていったいどんな花?
そう思い、絶望を意味する花を調べてみました。
マリーゴールドやキンセンカ、さらに“絶望”に近い意味を持つ花も複数見受けられました。
その悲しい意味をもつ花々ですが、同時に純粋であったり、濃厚な愛などの意味を持つ花がほとんどだったのです。
“絶望”も“愛”も紙一重なのかもしれませんし、共存もしているのかもしれません。
もちろん一瞬で裏返すこともできる。
ここでは“愛してたい”の後に“咲き乱れても”と表現されているので共存しているパターンでしょう。
しかし果てる直前、快楽に満たされている中での脳内に咲き乱れている花なのでどことなく麻薬的な臭いも感じてしまいます。
絶望も時には愛し合う行為を加速させるスパイスなのかもしれません。
ちなみにSparkとは“火花”の意味も持っていますね。
永遠と一秒
最初に登場する永遠
新しい何かが俺の中で目覚める世界は回る
君とスパーク愛のスピーク 命は生まれいずれ消えゆく
だからBaby 一瞬の火花の中でうごめく獣のように
声を殺して奪い合えれば
永遠なんて一秒で決まる
出典: SPARK/作詞:吉井和哉 作曲:吉井和哉
そんな熱い行為の中で自分も開花していきます。
ここでのカタカナ表記は、歌謡曲も愛する吉井和哉ならではのものでしょう。
そして私たち人間も花の命と同じように、この世に生まれてしまったら散る時が必ずやってきます。
いずれ消えゆく運命ならば、理性も忘れ愛し合いたい…
そしてその先に見える彼方まで辿り着いたその瞬間、それは永遠となるのです。
確かめたいものがたくさん
暗闇の中 すがりつくように
血がめぐるのをたしかめている
(are you ready spark?)
出典: SPARK/作詞:吉井和哉 作曲:吉井和哉
かなり激しい行為を想像していたので暗闇だったのが救いでした。
暗闇の中手探りで、そして皮膚の感覚だけで相手を感じたい。
相手を感じることによって愛を確認し、皮膚の温度から血を感じ、生きていることへの実感も得られる。
それは相手に対するものだけでなく、自分の命も踏まえて言っているのではないでしょうか。
それが全てさ
強い心と比例している“愛し合う行為”
新しい何かが俺の中で目覚める 世界は続く
君とスパーク夜はスネーク 心は強くだけど乱れる
真実を欲しがる俺は 本当の愛で眠りたいのさ
恥ずかしいけどそれが全てさ
永遠なんて一秒で決まる
永遠なんていらないから
出典: SPARK/作詞:吉井和哉 作曲:吉井和哉
サビでこの楽曲は締めくくられます。
愛し合う2人の時間は止まっているようでも、世界は回り続けています。
“夜はスネーク”ここはスラング的な意味の“snake”も考えました。
しかしここは、素直に体をくねらせながら絡み合う様子を思い浮かべても良さそうですね。
この微ダサな歌謡曲チックな言葉遊びを入れてくるところが吉井和哉。
官能的な空気に身を委ねていても、貪欲なまでに求めているからこその強い心なのでしょう。
聴く人によっても変化できる“愛”
真実というものはなかなか複雑であります。
言葉だけでは納得できない。
今、目の前の君と、今起こっていることだけが真実なのでしょう。
もしかして道ならぬ恋?とも受け取れますが、愛には色々な形があるのでここは聴き手次第であり、どんな愛であっても集約できる部分です。
なにもかも晒け出し、命を感じることもできる行為。
そして時には歓びと絶望の間で痛みを伴いながらも求め合い、“性”によってお互いの“生”を確認し合う。
“愛とは生きること”、“命とは愛と共にあるもの”。
ただのエロスではなく、人間として生きるために重要な行為としても考えさせられる楽曲でもあるのです。