並んで夕陽を見る2人
左腕が温かくて 顔を向ければ君の髪の毛が
風にのって優しく僕の頬くすぐっている
ふわり ふわり
出典: サンセットベンチ/作詞:Uru 作曲:Uru
ベンチに並んで座る2人の描写から歌詞は始まります。
僕の右側には誰もいないのでしょう。
それだけに「左腕」に感じている温度が気になっています。
左半分に感じている温もりは「君」そのものです。
そして、僕の左隣に座る君の髪が教えてくれる感触は「君」の心でしょう。
それは「ふわり」と表現されています。
つかめそうでつかめない柔らかさで誘うのでしょうか。
口にしたいことはとりあえず外に出さない2人を、夕陽が照らしています。
心で思っていることは
それぞれの心の中で
君が横ではしゃぎすぎるから
こぼしてしまった缶コーヒーも
熱を持って僕の手の中におさまったまま
出典: サンセットベンチ/作詞:Uru 作曲:Uru
いつも楽しそうな君はポジティブな性格なのでしょう。
時にはテンションが上がり過ぎて失敗をしてしまうこともあるようです。
でもそんな君を僕は「仕方が無いなあ…」などと許すのでしょうね。
僕が右の手に持っているのは「缶コーヒー」、しかもHOTのようです。
冷めないままの「熱」は機嫌よく笑っている君からの熱量でしょう。
そこから伝わるのは温度を僕は逃がさないように握っています。
本当なら缶が温かいから感じる熱だけど、僕はそこに違うものを感じ取ったようです。
そしてそれを口にするのでしょうか。
何か言いたそうにしている
出典: サンセットベンチ/作詞:Uru 作曲:Uru
缶に残された温もりは君からの愛情と僕は感じています。
明るい性格の君なら、こんなお茶目で不思議な伝え方をするでしょう。
でも温まった缶を手にしたまま、まだここで僕は返事を口にしないようです。
そしてここで口にしたいと思っているのは僕だけではないのでしょう。
君だって口にしたいはず、そぶりで僕はそれが分かります。
口にしない2人は黙って夕陽を見ながら、笑ったままです。
ごまかすつもりはないけれど
いつまでも ずっといつまでも
こんな風に僕の横にいて欲しいと
言葉探すのに
君が笑いかける度に 呑み込んでしまう
出典: サンセットベンチ/作詞:Uru 作曲:Uru
言葉にしたいと思いつつ結局は言葉にしないで僕は君を見ているのでしょう。
特に何か特別な日ではなくてもご機嫌な君。風に吹かれるままの自然体な君です。
君にはいつもそのままでいて欲しい。
僕の左側にいつも温もりを感じさせて欲しい、と僕は願います。
この先「ずっと」それが続くことを願っているのを君に伝えたいのでしょう。
それでもここではまた口にしようとして止めてしまいます。
君は相変わらず笑顔なのだから、ここで伝えればもっと君の笑顔が輝くはずなのに。
口にしないといけないとわかっているけれど、僕の心にふと浮かんだ言葉はこれでした。
君は綺麗だ
出典: サンセットベンチ/作詞:Uru 作曲:Uru
風でヘアースタイルが崩れているかもしれないけれど、そんなことは関係ないのです。
ただ僕のそばで笑っている君を見て、心に自然にわいた言葉でしょう。
「綺麗」は褒め言葉としては最高レベルですね。
でもここでもこの言葉を君には伝えていません。
言いたくてたまらないのか、照れてしまって口にできないのか。
両方なのでしょう。そうでなければ出ない決めのフレーズですね。