今に生まれそうだ 悪魔の種が
躍る刺青の中で
せめてお前だけは 野生のままに
赤い玉を抱いて
出典: 赤い玉の伝説/作詞:デーモン小暮 作曲:エース清水
悪魔の「種」ということで、ここは言わずもがなですね。
刺青といえば思い出されるのは、背中に弥勒菩薩を彫っていたある女性のこと。
その女性には、自分の赤い玉を持ちそのままの姿でいてほしいという思いが表現されています。
たとえこの身が終わろうとも、それでいいと男は考えているようです。
和風な歌詞
風車は回る 陽炎の中 ゆらゆら風に吹かれて
その姿は焔に浮かぶ 弥勒のように
出典: 赤い玉の伝説/作詞:デーモン小暮 作曲:エース清水
風車とは風力発電用の巨大なものではなく、黒ミサ映像でもある「かざぐるま」のこと。
時代劇などでたびたび登場しますね。
そのイメージから、この単語が入ることで和風のテイストが強調されています。
「陽炎」というのは、熱い日差しによってもやもやと大気が揺れるように見える自然現象のこと。
そのむせ返るような揺れる大気によって、風車が回っているのでしょう。
その光景が、壮絶な修行をしている弥勒の姿に重なって見えるというわけです。
「護摩行(ごまぎょう)」のような過酷な修行が多い仏教。
弥勒の悟りのための修行というのがいかに大変なものであるかが描かれています。
臨死体験
とどけ死の淵まで 猛り続けよ
巡る因果の中で
出典: 赤い玉の伝説/作詞:デーモン小暮 作曲:エース清水
男女の交わりの話だったのが、いつの間にか仏教の修行の要素が多めになっています。
それともこの女性にたいする男の熱い想いを、燃える炎に置き換えているのでしょうか。
しかしながら、その2つの要素が見事にミックスされたまま歌詞が進んでいきます。
ここの部分でも「猛る」のは先ほどの「焔」であるとも捉えられるし、男性器であるとも考えられます。
また、2つの意味で解釈できる「死の淵」という言葉。
1つ目は臨死体験をするための修行だし、もう1つは赤玉が出るほどの愛の行為だとも取れるのです。
歌詞の内容が同時に2つの意味をもちながらしっかりと成立していますね。
最後に
いかがでしたでしょうか?
今回は聖飢魔Ⅱ【赤い玉の伝説】の歌詞解説をしてきました。
その強烈なキャラクターのため、時代が追い付いていなかった感のあったバンドでした。
しかしようやく、時代が彼らの表現に追いつき再度注目が集まっています。
この曲はそんな彼らの代表曲のうちの1つ。
デーモン小暮閣下による巧みな歌詞表現が味わえます。
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