SHOGO HAMADA J.S.Foundation
I’m Hereを胸に
2016年のツアー以降、充電期間に入ったようだった浜田省吾さん。
その再始動は2019/1月16日(水)・17日(木)の日程で東京NHKホールにて行われたコンサートでした。
その名も「Welcome back to The 70's "Journey of a Songwriter" since 1975 君が人生の時~Time of Your Life」。
このコンサートは慈善団体であるJ.S.Foundationと提携したチャリティーコンサートとして開催されました。
チャリティーコンサートと販売物の収益の一部は国内外の人道支援プロジェクトの為の支援金として寄付されます。
J.S.Foundationは1992年発足以降、20年I’m Hereを胸に世界21か国の国と地域で活動している慈善団体です。
紛争や自然災害で貧困で苦しむ子供たちが健やかに生きていくためのさまざまな支援を行っています。
食料品や衣料品の提供はもとより、図書館や女性支援センターの建設など多岐にわたります。
ファンクラブイベントと同様のセトリ
このコンサートのセトリは、2018年に行われたファンクラブイベントとほぼ同じセトリが組まれています。
そのイベントが「100% FAN FUN FAN 2018 “Journey of a Songwriter” since 1975 Welcome back to The 70's “君が人生の時 ~ Time of Your Life”」。
一部と二部に分かれた構成になっており、一部は弾き語り、二部はバンド編成となっています。
第一部 希望と戸惑いの旅立ち
第一部セットリスト
1・生まれたところを遠く離れて
2・あの頃の僕
3・いつかもうすぐ
4・19のままさ ―1973年・春・20才
5・遠くへ
6・朝からごきげん
7・君に会うまでは
8・君の微笑み
9・路地裏の少年
出典: https://shogo.r-s.co.jp/disco/dvd11.html
オープニングを飾るのはソロデビューのアルバムタイトルとなった「生まれたところを遠く離れて」です。
いつか大きく稼いで両親に家を建ててやる!
そんな野心と希望を胸に、故郷を離れる少年の心情を歌った曲です。
少年は意気揚々ときらびやかな都会の暮らしを夢見ていました。
しかし、見送る母親の窓越しの涙を見て、捨て行くものの大きさをやっと理解できたのでした。
それでも、走り出した心と電車は簡単に止めることはできません。
この珠玉のバラードがスタートで奏でられるのです。
これを聴けば誰でも瞬時に夢と希望ともどかしさで一杯だった少年少女の時代に引き戻されてしまうでしょう。
逃げる!背ける!ビターな現実
「あの頃の僕」では、襲い来る現実が少年の心に仄暗い影を落としていきます。
心の隙間を埋めてくれる人の温もりを探し求めても、少年の中に吹き荒れるのは孤独という名の冷たい風。
過去を振り返れば辛いことばかりが思い出されてしまいます。
そして何もかもに噛みついて心の扉を固く閉ざしてしまうのです。
輝いていたのはあの頃だった
「いつかもうすぐ」「19のままさ」「遠くへ」では、少年は癒されぬ悲しみが感じられる楽曲が続きます。
少年は悲しみを持て余し、過去の自分に回避を始めています。
何てことない日々の思い出が懐かしいと感じ始めるのです。
日常の中にたくさんの幸せが溢れ、どれだけ周りの人々の愛に支えられていたか徐々に気づき始めます。