前置きでアルバム「beam of light」を通して聴くとこの曲の真価がわかるとお伝えしました。
どういう意味なのか気になっていた人もいるのではないでしょうか?
筆者の解釈ですが、この「光芒」という曲を理解する上で重要な意味があると感じました。
「beam of light」の4曲目に「Abduction-Interlude」という曲が配置されています。
この曲は歌詞がなく比較的落ち着いた曲調のため、いわゆる「箸休め的」な意味があるのでしょう。
ただ「Interlude(間奏曲)」だけではなく「Abduction」がついているため、もっと重要な意味がありそうです。
この「Abduction」を簡単に説明すると「自分が答えを出すまでの過程」といえるでしょう。
「Abduction-Interlude」の前3曲は、「自分や社会への問いかけ」です。
一方で後の曲は「自分が見つけた答え」といえるのではないでしょうか?
そして「光芒」からもわかるように「自分が進むべき道」が見つかったと言っています。
おそらくTakaさんはどんなに夢に向かって突っ走っていても「大切な人」の存在を忘れなかったのでしょう。
だから自分のポケットの端っこに入っているものを時折確かめながら進んでこれました。
そういう意味で「一度立ち止まることも大切だ」とアルバム全体を通じて訴えかけているんだと思います。
「光芒」をより深く考察するために
「beam of light」ではワンオク初となる全編英語歌詞の曲に挑戦しています。
ここからも「新しい世界に飛び込んでいく」という意気込みが伝わってくるのではないでしょうか?
「光芒」をより際立たせるために、他の曲も歌詞を一部抜粋します。
1曲目 「必然メーカー」
許せない人を少し許して 嫌いな人を少し好きになり
そして最後に自分のコト愛することはできるのかな
出典: 必然メーカー/作詞:Toru 作曲:Toru,Taka
1曲目からものすごく深い言葉が登場します。
普通の感覚なら「死ぬまで恨みたくなる」でしょう。
それを許したいと思えるところが、大きな自信へとつながっているのかもしれません。
2曲目 「Melody Lineの死亡率」
残り少ない現実で 自発音(オリジナル)を
言葉に魂込めれば それはこの世でひとつだけのもの
出典: Melody Lineの死亡率/作詞:Toru 作曲:Toru,Taka
まさにワンオクの曲に胸を打たれる理由がこの歌詞に詰まっています。
借りてきた言葉ではなく「自分たちの経験」を音楽にするからこそ多くのファンに共感されるのでしょう。
3曲目 「100%(hundred percent)」
Maybe I'm just a kid now
Maybe it's just a quibble
But this is all what I want to say
Listen up! You got to hear this
出典: 100%(hundred percent)/作詞:Taka 作曲:Toru,Taka
"たぶん俺はまだ子供なんだ
たぶん言い訳に過ぎない
でもそれが俺の言いたいことの全て
聴いてくれ!耳を傾けるんだ"
背伸びせず自分に向き合おうとしています。
自分自身に言い聞かせるために歌っているのではないでしょうか?
そして「聴き手」も痛いところを突かれた感覚になります。
最後に
「光芒」の歌詞をより深く考察するために「Abduction-Interlude」までの前半を抜粋して紹介しました。
このように裏打ちされた経験によって2ndアルバム「beam of light」は作られたといえるでしょう。
こうして歌詞を紐解いていくと、一筋の光のようにつながっていることを実感できるのではないでしょうか?
今回の考察をもとにもう一度「光芒」を聴いてみてください。
始めに聴いた時とは聞こえ方が変わってくるでしょう。
「今は暗闇ばかりで光なんて見えなくても大丈夫!」と優しく包み込んでくれるはずです。