彼女は浮気をしていた?

少し強引な解釈かもしれませんが、このピンときた内容について、触れておきたいと思います。

「何で電話に出てくれなかったの?」

「ごめんごめん、インスタ映えに夢中になっちゃってて…」

そんな言い訳をしながら、彼女は実のところ、別の男性と関係を持っていたのではないでしょうか。

つまり、浮気です。

電話に出なかったのは、浮気相手とやり取りしていたからかもしれません。

それを踏まえて、このパートの歌詞を見てみましょう。

彼は彼女に、何の目的で浮気なんかしたんだと問い質したいのでしょう。

男性は特に、InstagramなどのSNSに疎い人もいます。

同じものに興味を持てなかったことが、もしかしたら破局の原因かもしれません。

SNSを共に楽しむことが、彼女が「僕」の愛情を知る方法になってしまっていたのでしょうか。

SNSから逃れられないシンデレラ

LineなどのSNSを楽しんでいると、ついつい長い時間が過ぎていることがあります。

早く寝ようと思っていたのに、気付けば2時3時だったというようにです。

引用2行目の歌詞では、そんなことを表現しているのではないでしょうか。

「変身」というフレーズがあるのは、SNSの中でなら現実とは違う姿にもなれるといったことからでしょう。

いつまでも12時を迎える前の、魔法がかかったシンデレラみたいに、SNSから抜け出せていないのです。

シンデレラを彷彿とさせる言い回しからも、この部分は「君」についての描写でしょう。

君はいつもそんなだったねと、在りし日の彼女を思い出しているのかもしれません。

まだ君のことを愛している

Rin音【SNSを愛してる】歌詞の意味を解説!LINEが消せない理由とは?SNSで繋がる想いに迫るの画像

Ring a Ring a bell Ring a Ring a bell
SNSで適当に呟いた好きの言葉で愛が深まるって
Ring a Ring a bell Ring a Ring a bell
ねぇtinkerbell 死ぬほど愛してもまだ死ねない

出典: SNSを愛してる/作詞:Rin音 作曲:Rin音・Shun Maruno

「ring a bell」という慣用句には、実は様々な意味があります。

最初のパートでは「ピンとくる」と訳しましたが、こちらではその訳では少しおかしいです。

他の意味として「前に聞いたことがある」というものがありますが、これがぴったりではないでしょうか。

軽い言葉にも愛を感じる

顔の見えないSNSでは、面と向かっては言えないような愛の言葉も溢れています。

しかしそれには、どこか軽々しい印象があるのも否めません。

それがどんなに適当に放たれた言葉であったとしても、なぜか関係が深まることはあるようです。

そんなことを聞いたこともあったなと、「僕」は彼女との破局の原因を探っているのかもしれません。

尽きることないのが愛じゃないの?

引用した歌詞の4行目で、彼はまた彼女に語りかけています。

おそらく彼には、彼女のことを精一杯愛したという自負があるのではないでしょうか。

まさに命を懸けるくらいに愛したのに、その関係は終わってしまったわけです。

だけど死ぬことはなく、まだ生きているんだと言いたいのです。

ひょっとしたら「僕」は、まだ彼女に未練があるのかもしれません。

いっそ今度は死んでしまうくらいに愛させてほしいと、そんな気持ちを吐露しているとも思えます。

失ったもので繋がり続ける滑稽さ

最後は先に出た歌詞の繰り返しで、【SNSを愛してる】はゆるやかに終わります。

本来の記憶が別のもので上書きされていく虚しさを、彼は再び噛み締めているのでしょう。

そしてもう一度、彼女を愛していた日々を振り返ります。

やっぱりLineは、消すことができないようです。

彼女の既読が付くことのないLineの中に、「僕」はなおも、彼女との繋がりを求めるのでしょう。

失われたものの中に繋がりを見出そうとする様には、滑稽さすら感じられはしませんか。

しかしそれこそが、SNSで想いが繋がっているということなのだと思います。

そうせずにはいられないほど、彼は彼女を愛していたのでしょう。

ありふれた日常に魅せられるRin音の世界観

SNSが日常の一部となっている今、この曲で描かれているようなことはきっと起こり得ます。

だからこそRin音の楽曲が見せる世界はリアルで、聴く人におっと思わせることができるのでしょう。

彼の楽曲には、かなりファンタジー色の濃い世界観を持ったものもあります。

【earth meal feat. asmi】は、宇宙移住をテーマにした曲です。

想像もつかないイメージの中にも、ごくありふれた日常が描き出されているのです。

ファンタジーの中にある日常に興味を持ったあなたは、必聴すべき1曲といえます。

また、Rin音と年の近い新世代ラッパーとして、「クボタカイ」も見逃せません。

彼もゆったり系のラップを得意としているので、Rin音をイイね!と思ったらきっとハマるでしょう。

テーマは「宇宙移住計画」。壮大過ぎる物語の中で描かれていたのは、どこまでも真っ直ぐな愛の姿。運命にさえ抗い続ける2人が描かれています。大切な人を想起してしまう1曲、Rin音とasmiのツインボーカルも、情深さを演出しています。

1999年生まれのラッパー、クボタカイ。今回は彼のデビューEP『明星』の中から「せいかつ」の歌詞をご紹介します。その歌詞で描かれた2人の生活とは一体どのようなものなのでしょうか。徹底解説していきます。

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