「堕教師」ってどんな曲?

アルバムリリースに先駆けて配信リリース

大森靖子【堕教師】歌詞の意味を解釈!"酷い顔をできる大人"になれの真相は?死ぬまで暇な理由を読み解くの画像

超歌手・大森靖子が、2020年約2年ぶりにリリースしたアルバムKintsugi」からの先行配信です。

教師という世間一般的なイメージと、人間のダークな一面を対比させることで独特の世界観を作り上げています。

大森靖子ならではのポップさや可愛さを出しつつ、内に秘めた汚さや欲望を惜しげもなく表現しています。

堕ちる教師と書いて「堕教師」、このタイトルにすべてが詰まっています。

可愛い中にグロテクスな内容がブレンドされた歌詞は、特に女の子に共感を呼びそうです。

橋本愛が歌唱参加

大森靖子【堕教師】歌詞の意味を解釈!"酷い顔をできる大人"になれの真相は?死ぬまで暇な理由を読み解くの画像

女優の橋本愛が、自身としては初めて歌唱参加しています。

あわせてMVでも大森靖子と共演していて、この楽曲の世界観に彩りを添えています。

元々、大森靖子の大ファンだったという橋本愛。

2015年公開の映画ワンダフルワールドエンド」で主演と音楽で参加して以来の共演になります。

今回は、同じ楽曲の中で歌唱参加ということで、橋本愛の歌声にも注目です。

歌詞を読み解く

押し付けられる固定観念への反発

歌詞全体から感じられるのは、「こうあるべき」という無言の圧力固定観念への反発です。

教師というのは、昔から正しさ・清廉潔白・品行方正の象徴のような存在です。

たしかに、人を育てる教師というポジションに求められることではあります。

とはいえ、教師も教師である前に一人の人間。

ハメを外したくなる時もありますし、すべてぶちまけて叫びたくなることもあるでしょう。

同じように、「女の子なんだから…」と、勝手な固定観念を押し付けられることも多々ありますよね。

女の子だからピンクが好きなわけじゃないし、おしとやかにしなきゃいけないわけじゃない。

理不尽に押し付けられる世間の固定観念や同調圧力に反発する歌と言えます。

言い方を変えれば、そういうものと闘う人たちへの応援歌といってもいいかもしれません。

皮肉と開き直り

教師なのに馬鹿でごめんなさい
勉強しかしたことないの

教師なのに馬鹿でごめんなさい
勉強しかしたことないの

出典: 堕教師/作詞:大森靖子 作曲:大森靖子

ノートに書きなぐる鉛筆の音をバックにアカペラからはじまります。

歌詞の通りの内容なのですが、教師というステータスへの皮肉開き直りです。

逆の言葉に置き換えると、教師だから頭いいでしょ、勉強がよくできるの、となります。

まさに、昔から教師に求められたイメージと固定観念です。

でも、教師だからって頭も良くなければ、馬鹿なんだよ!と反発します。

キレた教師

何にも考えないパラパラパラパラパラ
パラパラパラパラパッパラパー
今日・教室・境界線・興味深々なプライベート
何にも関係ないパラパラパラパラパラ
パラパラパラパラパッパラパー
妊娠したって休んだのサボりってバレてクビかしら

出典: 堕教師/作詞:大森靖子 作曲:大森靖子

いきなりキレています。

もうどうでもいいわ!という、自暴自棄になっているような歌詞です。

”パラパラ〜”という印象的なフレーズが、何か吹っ切れてバカになってしまった教師の心情を表現しています。

妊娠を理由に学校(仕事)をサボったことがバレてクビになっても別にかまわないわ、というある種の潔さ。

教師というパブリックイメージによる同調圧力に、ストレスが爆発している様子がうかがえます。

何がどうなっても知ったこっちゃない、というダークな心が全面に出ています。

同調圧力への反発