「灰色の街」について
29枚目のシングル
「灰色の街」は2020年6月に発売されたACIDMAN29枚目のシングルです。
2019年に行われた全国ツアー「ACIDMAN LIVE TOUR"創 再現"」。
カップリング曲にはこのツアーの最終公演の音源9曲が収録されています。
このライブのDVDが2020年7月に発売されワンマンツアーが開催される予定でした。
しかし新型コロナウイルス流行の影響で全公演中止に。
代わりにストリーミングを通して無観客ライブが行われたのです。
MVをチェック!
街中での孤独
灰色 灰色の街の中
僕らは夢を見た
何も 何もない夜空に
負けたくはなかった
出典: 灰色の街/作詞:大木伸夫 作曲:大木伸夫
灰色の街。
ここでは大都会のことを指すのでしょう。
コンクリートジャングルに囲まれた街は時に、灰色に見えるからです。
何もない夜空とは、星1つ見えない都会の空を表現しています。
灰色の街で叶えたい夢を見る。
それはACIDMANのようにアーティストになることかもしれないし、起業家になることかもしれません。
でも現状はあまりうまくいっていない様子。
都会の虚ろな夜空を見上げて「負けたくない!」と悔しがっています。
夢を追うことはとても素敵なことですが、そう壁は低くないことが多いです。
多くの場合、あまりのハードルの高さに諦めていく人がほとんど。
でも主人公は絶対に負けたくないと決意を新たにします。
それは故郷に残してきた大切な彼女との約束があったから。
大切な彼女との約束
僕は 君との約束を
果たせているだろうか?
何を 何を手に入れても
明日が怖かった
出典: 灰色の街/作詞:大木伸夫 作曲:大木伸夫
彼女を残して1人大都会へと越してきた主人公。
きっと「絶対に成功して迎えに来る」と約束したのでしょう。
でも中々うまく行かない現状に気持ちは焦るばかり。
何か少し結果を残せたとしても、不安は消えません。
いつになったら彼女との約束を果たせるのか。
果てのない道のりに絶望さえ感じ始めます。
それでも希望を捨ててはいないのです。
たとえそれがわずかな光であっても、決して諦めない。
物事は諦めた時に全てが終了します。
それに簡単に諦めてしまっては彼女との約束が果たせません。
そんな情けないことにはなりたくない。
かっこ悪い姿を見せたくない一心で主人公は踏ん張ります。
きっといつか
一人で泣いていた君もきっとそうだろう
僕らは いつか いつか
出典: 灰色の街/作詞:大木伸夫 作曲:大木伸夫
主人公が故郷を出発する時、泣いていた彼女。
最愛の人が遠くに行ってしまうのですから、当たり前です。
主人公の成功を信じてはいるけれど、不安で仕方なくて…。
応援したい気持ちと寂しい気持ちが混じり合い、涙となって溢れ落ちます。
そんな彼女に伝えるように「いつかまた会える。」と訴える主人公。
2人が再会する時。
それはプロポーズの時でもあるのではないでしょうか。
献身的に主人公を待ち続けた彼女に、最大の幸せが届く日がそう遠くないことを願います。