少年の果てについて
「少年の果て」は声優でもあるKISHOWこと谷山紀章さんとギタリストのe-ZUKAこと飯塚昌明さんの二人で結成されている日本の音楽ユニットです。
ヴォーカルでもあるKISHOWさんがほぼ全ての歌詞を作成しており、今回紹介する「少年の果て」もKISHOWさんが作詞をしています。
25枚目のシングル曲
GRANRODEOの25枚目のシングルが「少年の果て」となっています。
2016年11月23日にLantisから販売された曲で、作詞をKISHOWさんが、作曲をe-ZUKAさんがしています。
オリコン週間ランキングでは16位を獲得しており、デイリーランキングでは6位を獲得していました。
ロックバラードの曲となっており、リズムにもノリやすい、歌いやすい曲になっています。
機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズのエンディング曲
今回紹介する「少年の果て」は機動戦士ガンダム「鉄血のオルフェンズ」のエンディング曲になっています。
ガンダム作品は少年が主人公になっているものがほとんどです。
今回の鉄血のオルフェンズも少年が主人公になっており「少年の果て」はそんなガンダムにあった曲となっていました。
GRANRODEOがアニメの主題歌に決まった時に「少年の果て」を含めた数曲からアニメスタッフさんに選んでもらったそうです。
その中から一番自信がなかった曲が選ばれ最初は不安だったようです。
アニメのエンディングで「少年の果て」が流れ視聴者のエンディング曲が良いとのSNSの声を見て安心したと語っていました。
自分の今を考えさせられる歌詞
「少年の果て」は自分自身を見つめ直す歌詞となっています。
歌詞の中に聞いていてドキッとするところも多くあり、今の自分を子供の頃の自分が見ていると、どう思うか?と考えさせられました。
歌詞の題材は夢になっているように感じられ、人によって聞いていると夢に向かって自分を奮い立たせる歌になっています。
反対に、こんな夢もあったな、夢見て無いなぁーと振り返るきっかけにもなる歌詞だと感じました。
錦の御旗って?
錦の御旗を掲げよう
僕らはボンクラ
闇を知ればこそ光を知れる don’t cry
全部揃っていたとしても希望なんてないのかい
何もなくても希望に寄り添えるか
出典: 少年の果て/作詞:KISHOW 作曲:e-ZUKA
歌詞の最初にある錦の御旗って何だろう?と思う方も多くいるのではないでしょうか。
錦の御旗は武士の頭など偉い人が自分の意思を示す印として掲げる旗のことです。
また、自分の正当性を主張する時に使われる言葉でもあり、大義名分に使われることもあります。
「少年の果て」の歌詞ではこの旗を最初に掲げています。
その後に僕らはボンクラと来ています。
これは、自分たちがボンクラであることを大義名分にし、何も無い自分でも希望に寄り添えるのかと問いかけているように感じました。
ノスタルジーを感じるサビ
たまには空を飛んで違う世界の青を見たい
ためらわず染まる色彩に憧れた
少年のように高く見下ろしていたい
僕を睨む僕がここにいる
出典: 少年の果て/作詞:KISHOW 作曲:e-ZUKA
一番のサビの歌詞です。
このたまには違う世界の青を見たいというのは他のこともしてみたいということじゃないでしょうか。
夢を叶えた人も、夢がない人も、叶えられなかった人も違う世界、違う職種が気になってしまうものです。
「こっちの道に進めば、自分はどうなっていたんだろう?」そう考えたことのある人は多いのではないでしょうか?
次の歌詞では、ためらわずに染まる色彩に憧れたとあります。これは自分の理想の道にためらわずに向かうことに憧れたと取れます。
ですが、もしかしたら常に変化し続ける様な色んな色に染まれるような職業に憧れたという意味なのかもしれませんね!
次にくる『少年のように高く見下ろしていたい』はこの曲で何度も出てくるフレーズです。
「少年の果て」はノスタルジーを感じる曲だとKISHOWさんは語っています。
ノスタルジーとは過ぎ去った過去を懐かしむことです。
なんども繰り返される“少年のように高く見下ろしていたい”は強いノスタルジーから来るのでしょう!
理想と現実のギャップを書いた歌詞
理想を失わないままでどこまで行けるか
現実に寄り添いたいフリした dry
人は苦さを知ってこそ甘さを味わえるのさ
例え君が何かを失ったとしても
出典: 少年の果て/作詞:KISHOW 作曲:e-ZUKA
理想を失わないまま生きることは難しいです。
何かを諦めないまま生きて行ける人は少なく、もしかしたら、そんな人は一人もいないのかもしれません。
それでも、自分の「これ」と言った理想を失わずに諦めずに生きる人も多くいます。
中には現実に見ているフリをして、諦めている人もいるかもしれません。
“現実に寄り添いたいフリした”はそんな人のことをさしているのかもしれませんね。
何かを失って辛い思いをしても、いえ、むしろその辛さがあるからこそ、人生の甘さを味わえるんだと、後半の歌詞からは感じ取れました。