独特な歌い方が魅力の歌手「手嶌葵」
手嶌葵は2005年にデビューした日本の女性アーティストです。
彼女が有名になったのがジブリアニメ「ゲド戦記」でヒロインであるテルーの声優を務め、またテーマ曲でもある「テルーの唄」の歌唱も担当しました。
当時は新人歌手だった手嶌葵ですが、韓国で開催されたイベントのデモ音源を聞いたスタジオジブリのプロデューサーと監督の目に止まり、声優・歌手として抜擢されたのです。
彼女の魅力は何と言ってもその独特な歌い方にあります。
彼女は歌っている途中に息が抜けるような歌い方をするのが特徴で、小さな声で囁くように歌っている印象なのにしっかり心に響きます。
5thシングル「明日への手紙」
手嶌葵の5thシングルである「明日への手紙」は、繊細な歌詞と彼女の歌声が見事にマッチして、絶妙な世界観が表現されています。
彼女は基本的に小さめの声で歌うのですが、その分聞き入ってしまいますし、聞こえてくる彼女の息遣いがまた心地よく感じさせます。
月9ドラマ「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」主題歌
「明日への手紙」は月曜9時枠で放送されたフジテレビ系ドラマ「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」の主題歌に起用されました。
このドラマでは、辛い過去を持つ4人の主要人物が複雑な人間関係を展開していくストーリーです。
脚本は「東京ラブストーリー」や「Mother」などの人気ドラマを担当した坂元裕二で、この作品もやはり人気となりました。
ちなみに主演は人気女優の有村架純と高良健吾です。
歌声とドラマのストーリーとの世界観の合致から選ばれた
「明日への手紙」が「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」の主題歌として採用されたのは、プロデューサーがドラマと手嶌葵の歌声がぴったりだと判断したからです。
彼は「有村架純演じる主人公の過酷な過去と恋の葛藤などの心情を歌で表現できるのは手嶌葵だけだ」というようなことを起用理由として語っています。
手嶌葵の歌声の特徴でもある「切なさ」が主題歌起用の決め手となったのです。
「明日への手紙」はドラマのために書き下ろされた曲ではありませんが、プロデューサーが曲を聴いて感銘を受け、手嶌葵側にオファーしたとこと、ドラマ版を新しく作ったのだといいます。
また、ドラマの中で役を演じるキャスト陣も口を揃えてこの曲を絶賛しています。
主人公を演じる有村架純は「作品の中の人たちの気持ちが歌詞でストレートに描かれていた驚いた」という旨のコメントをしています。
また同じく主演の高良健吾は「最初に聞いたときにもうドラマのラストで流れてくるイメージができた」と言うようなことを語っています。
深みのある歌詞に注目!
「明日への手紙」は手嶌葵の歌声もさることながら、その深みのある歌詞にも注目が集まっています。
そんな歌詞の良さも相まって、ドラマの最後で流れるこの曲とドラマのシーンが合致して、思わず泣いてしまったという視聴者も多いようです。
ではこの楽曲にはどのような言葉が紡がれているのでしょうか。
元気でいますか。大事な人はできましたか。
元気でいますか。
大事な人はできましたか。
いつか夢は叶いますか。
この道の先で
出典: https://twitter.com/corn_aaa/status/869570359128866818
冒頭、大切な人を思っているようなフレーズから曲は始まります。
「明日への手紙」というタイトルからもわかるようにこの曲は未来に向けた歌であることがわかります。
そしてこのフレーズでは、過酷な状況の中でもその先に希望を抱き、未来にいる自分を励ましているような雰囲気という風に受け取ることも可能です。
これはまさに過酷な状況で生きてきたドラマ内のヒロインの心境にぴったりです。
明日を描こうともがきながら 今夢の中へ
明日を描こうともがきながら
今夢の中で
形ないものの輝きを
そっとそっと抱きしめて
進むの
出典: https://twitter.com/buchiko815/status/912588575316656128