2018年11月22日に配信スタートの1曲!
ドラマのために書き下ろされた楽曲
2018年11月22日に配信が開始されたゲスの極み乙女。の楽曲、「ドグマン」。
ドラマ「ブラックスキャンダル」の主題歌として書き下ろされた楽曲となっています。
「ブラックスキャンダル」は芸能界における謝罪会見がモチーフとなっているドラマ。
過去の同時間帯のドラマと比べて視聴率も良好だったことから、視聴者にも広く受け入れられていた模様です。
そのドラマの主題歌に採用された「ドグマン」。
ネット上で確認するかぎり、ドラマと同様に評判の楽曲となっていたようです。
様々な名曲を世に送り出してきた川谷絵音さんが作詞作曲した楽曲というのも大きいのかもしれません。
同時に、ゲスの極み乙女。の新境地ともいえる作風だったことも、評価の一因となっていたようですね!
早速、歌詞を解釈していきます!
現実を直視した歌詞
ドラマ「ブラックスキャンダル」の主題歌として評判になった本作。
曲調にもゲスの極み乙女。の新たな一面がかいま見えており、川谷さんの作風の広さが感じられる1曲です。
ただ、注目されたのはそうした部分だけではありません。
現実を直視し、人間の心理を暴くような歌詞も「ドグマン」の魅力になっています。
その歌詞について、下記にて解釈していこうと思います!
責任を取らない人々
心は簡単に曲がってしまう
簡単に折れ曲がる
人の心は数知れず
早まるな 早まるな
大人たちは言うだけ言うけど
誰も彼も責任にはノータッチノータッチ
行く末は 生く末は
信じる熱胸に教えてくれる
出典: ドグマン/作詞:川谷絵音 作曲:川谷絵音
1行目から物騒な単語が現れます。
人心が挫折などで壊されてしまう様を表していると感じさせる歌詞になっています。
その次には誰かからのアドバイスと思われる単語が登場。
なぜ心が折れてしまったのか、ある程度察することのできる歌詞が続いています。
人のなかには、他人にアドバイスを行いたがる人間が一定の割合で見受けられます。
こうすれば良い。このような行動を取れば良い。
自分の思想を半ば押しつけのように語り、自身の理想通りに人を動かそうとするのです。
しかし、そうした人々が自身の言動に対して責任を取ることは稀です。
アドバイスという名目で語っただけ。
行動を決めたのは本人の自己責任。
そうして責任からは遠ざかり、アドバイスを受けた行動の結果だけが後には残されます。
責任のない助言。
自分語りとも思えるアドバイス。
そのような無責任さが世に溢れていることを表現した歌詞だと感じられます。
正義を信じる苦しい心
何かしら何かしら
善を持った
いたいけな偽善者が
勝者だって
そんなわけそんなわけ
ないだろって
まだ私夢を見る
タリラリラ
出典: ドグマン/作詞:川谷絵音 作曲:川谷絵音
この節は、前の項目にも繋がる歌詞になっています。
熱血なアドバイスや親身になった助言を行う際、その人が善人であれば悪意は存在していないことでしょう。
一見すればその行為は善とも受け取ることができ、表向きには称賛される言動ともなり得ます。
しかし、前の項目で記した通り、アドバイスの全てが善であるとは限りません。
アドバイスのなかには無意味なものも当然ながら紛れ、人によっては毒にもなり得る助言が存在しているのです。
アドバイスの多くは無責任です。
無責任に思想を相手に論じ、相手の行動に影響を与えます。
それがアドバイスというものの一種の特性ですが、自身を善人だと考える人はその毒に気づきません。
助言は他人のためになるはずだと信じ、道を教えようとするのです。
歌詞の3行目は、まさにそうした人々のことを記しているのではないでしょうか。
善意で助言を行う人は善人だとされ、無責任なアドバイスを非難されることはない。
人のためを思ったアドバイスは善であり、悪意が存在しないかぎり、他者から持てはやされる行動となる。
歌詞の主人公は、そうした世の仕組みに怒りを感じているのだと思います。
しかし一方では未だに世の中を信じ、無垢な偽善者が批判されることを夢見てもいます。
そうした複雑な心理を描いた歌詞となっています。
他者を悪と断ずる心
あなただけが悪で 私は悪にはなりきれないだけ
あなた方は用済みよ
この小さな手でビンタする
あなたも目が覚めた?
私は2周半もしたくらいさ
強いとこない方がまだ上手く生きれるよ
これが矛盾してないんだな
出典: ドグマン/作詞:川谷絵音 作曲:川谷絵音