X JAPAN『DAHLIA』はYOSHIKIが〇〇だった曲！？歌詞＆PVを解説！コード譜あり♪

さらにレコーディングにも相当の時間がかかりました。途中でYOSHIKIも諦めかけたでしょうね。

そうなんです。『DAHLIA』はYOSHIKIが壊れかかっていた曲！

しかし、その苦労の甲斐あって素晴らしい曲に仕上がっています！

HIDEのギターリフが楽曲を引っ張っています。このギターリフが曲中に何度も出てきますが決して飽きさせずに最後まで引き込まれます。

これはYOSHIKIのクラシックの素養がなせる技！同じフレーズでも何度も変化させて楽曲を構成しているのです。

クラシックも同じフレーズを多用しますから、同じフレーズなのに飽きない理由はこれですね。

また、バンドサウンドとストリングスの融合も美しいです。

これもYOSHIKIがクラシック魂とロック魂という2つの魂を持っているからですね。対極にあるジャンルを融合する美しさ。

そしてタイトルの『DAHLIA』ですがこれは架空の少女の名前です。作詞はYOSHIKI。

『DAHLIA』という女の子が異国で体験する悲しみや挫折感。それらの複雑で深い感情をYOSHIKIの感情と合わせて歌詞を書き上げたとのこと。

『DAHLIA』のレコーディングはアメリカで行っていたので、慣れない環境でYOSHIKIも苦しんでいたのです。

実際にこの時、YOSHIKIは持病の腰に悩み、レコーディングの資金繰りで大変な時期でした。

しかし、その大変な時期があったからこそ誕生した『DAHLIA』です。

そんなYOSHIKIの状況も想像しながら『DAHLIA』の世界を見ていきましょう。

「昼夜問わずに泣き崩れている」と歌う冒頭の英語の歌詞。

どれだけ悲惨な状況に追い込まれているのかがわかりますね。

これは少女『DAHLIA』とYOSHIKIの涙です。

しかし、どんなにつらくても変わらない想いがあります。

自分を騙して現実を嘘に変えても一人寂しいだけ。

夜になっても涙は止まりません。涙を抱きしめて進む方法はないのでしょうか。

悲しみはとめどなく溢れてその数は星のようです。

「おまえはどこへ行くのか分かっていない」と英語の歌詞。

毎日が迷いの中です。独りぼっちの翼で涙の海を超えることができれば青い空が待っています。

もやもやとしたはっきりしていない夢でも羽ばたく力になるのです。

明日に向うにはそんな夢でさえ力になるのですね。

少女『DAHLIA』とYOSHIKIが少しずつでも現実の中をもがいて進もうとしています。

「時間が過ぎていけばおまえは自分自身を見つけるために挑戦する」と英語の歌詞。

時間は残酷に流れていきます。そんな時間の経過の中で傷つきながらも、心が切なく張り裂けそうても前進するしかないのです。

この「青い夜」とはなんでしょうか。

「青い夜を抱きしめて」と歌っていますが、おそらくこの「青い夜」とはつらい夜、苦しい夜の喩えではないでしょうか。

その苦しい夜さえも抱きしめて前進するしかないという覚悟と恐怖を表現しているのでは。

心には矛盾が満ちています。しかし、死ぬか生きるかの今日には、その矛盾さえも飲み込んでいかなくてはなりません。

矛盾は非常に苦しい状態ではありますが、その矛盾を解決する絶好の機会でもあります。そうすればさらに向上できますから。

次に「涙を飾らないで」とはどういうことでしょうか。

これは自分の心に素直になるということではないかと考えます。

涙を流すということは非常に感情的なことですから、その感情を味わい尽くして自分を偽るな！というメッセージかも知れません。

こんなに苦しい毎日に生まれてきた意味を問います。

こんなにつらいのに何で生まれてきたのと。

しかし、いつかは飛び立たなければいけません。一時的に休んではいても、ずっと休み続けることはできないのです。

今は羽根を休めて力を貯めているのですね。

飛び立てる時が来るのを信じて。